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東京大学 1999年度
理系数学 第4問

問題

空間において平面上に円板があり平面上に円板があって以下の2条件を満たしているものとする。

(a) は原点からの距離が1以下の領域に含まれる。

(b) は一点のみを共有し,はそれぞれの円周上にある。

このような円板の半径の和の最大値を求めよ。ただし,円板とは円の内部と円周をあわせたものを意味する。

出典:東京大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

2つの円板はそれぞれ 平面と 平面にあるので、共有点は両平面の交線である 軸上にある。共有点を とおく。各円板と 軸の共通部分は区間または1点であり、2つの円板が だけを共有するためには、これらの区間が だけで交わる必要がある。点 を通り、原点中心の単位円板内に含まれる円板の最大半径は、 軸上に長さのある区間をもつ場合と、 軸に接する場合で異なる。両方が区間をもつ場合は半径和が高々1、一方が接する場合は を最大化する。

解答

円板 平面上にあり、円板 平面上にある。2つの平面の共通部分は 軸である。したがって、2つの円板の共有点 軸上にある。そこで とおく。

以下、原点中心の半径1の円板内に含まれ、点 を円周上にもつ円板の半径について考える。2次元の問題として、単位円板内の円を考えればよい。

まず、その円板が 軸と長さのある区間で交わる場合を考える。点 を区間の右端にもつような円板の半径は高々 であり、点 を区間の左端にもつような円板の半径は高々 である。これは、単位円板内に含まれるためには、その 軸上の区間が に含まれなければならないからである。

もし のどちらも 軸と長さのある区間で交わるなら、2つの円板が共有点を だけにするには、一方の区間が の左側、もう一方の区間が の右側にならなければならない。このとき半径の和は高々 である。

次に、一方の円板が 軸に で接する場合を考える。半径を とすると、その中心は または の形である。単位円板内に含まれるためには、中心から原点までの距離に半径を足したものが1以下でなければならない。したがって である。これを解くと であり、両辺を2乗して だから である。よって、 軸に接する円板の最大半径は である。

もう一方の円板は、 を円周上にもつ単位円板内の円板として最大にしてよい。その最大半径は である。したがって、この場合の半径の和は高々 である。 とおくと、 である。これは と平方完成できるので、最大値は のとき である。

実際にこの値は実現できる。例えば とし、 平面内の中心 半径 の円板、 平面内の中心 半径 の円板とする。このときどちらも原点からの距離が1以下の領域に含まれ、共有点は だけであり、半径の和は である。

したがって求める最大値は である。