問題
空間において平面上に円板があり平面上に円板があって以下の2条件を満たしているものとする。
(a) ,は原点からの距離が1以下の領域に含まれる。
(b) ,は一点のみを共有し,はそれぞれの円周上にある。
このような円板との半径の和の最大値を求めよ。ただし,円板とは円の内部と円周をあわせたものを意味する。
方針
2つの円板はそれぞれ 平面と 平面にあるので、共有点は両平面の交線である 軸上にある。共有点を とおく。各円板と 軸の共通部分は区間または1点であり、2つの円板が だけを共有するためには、これらの区間が だけで交わる必要がある。点 を通り、原点中心の単位円板内に含まれる円板の最大半径は、 軸上に長さのある区間をもつ場合と、 で 軸に接する場合で異なる。両方が区間をもつ場合は半径和が高々1、一方が接する場合は を最大化する。
解答
円板 は 平面上にあり、円板 は 平面上にある。2つの平面の共通部分は 軸である。したがって、2つの円板の共有点 は 軸上にある。そこで とおく。
以下、原点中心の半径1の円板内に含まれ、点 を円周上にもつ円板の半径について考える。2次元の問題として、単位円板内の円を考えればよい。
まず、その円板が 軸と長さのある区間で交わる場合を考える。点 を区間の右端にもつような円板の半径は高々 であり、点 を区間の左端にもつような円板の半径は高々 である。これは、単位円板内に含まれるためには、その 軸上の区間が に含まれなければならないからである。
もし と のどちらも 軸と長さのある区間で交わるなら、2つの円板が共有点を だけにするには、一方の区間が の左側、もう一方の区間が の右側にならなければならない。このとき半径の和は高々 である。
次に、一方の円板が 軸に で接する場合を考える。半径を とすると、その中心は または の形である。単位円板内に含まれるためには、中心から原点までの距離に半径を足したものが1以下でなければならない。したがって である。これを解くと であり、両辺を2乗して だから である。よって、 で 軸に接する円板の最大半径は である。
もう一方の円板は、 を円周上にもつ単位円板内の円板として最大にしてよい。その最大半径は である。したがって、この場合の半径の和は高々 である。 とおくと、 で である。これは と平方完成できるので、最大値は のとき である。
実際にこの値は実現できる。例えば とし、 を 平面内の中心 半径 の円板、 を 平面内の中心 半径 の円板とする。このときどちらも原点からの距離が1以下の領域に含まれ、共有点は だけであり、半径の和は である。
したがって求める最大値は である。