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東京大学 1999年度
理系数学 第2問

問題

複素数

によって定める。ただしは虚数単位であり,また,複素数(は実数)に対して,

で定義する。

(1) すべての自然数について

が成り立つことを示せ。

(2) 実数に対して,を満たすの個数をとおく。このとき,

を求めよ。

出典:東京大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問

方針

漸化式は一次式なので、まず等比数列の和として明示式を作る。 とおくと であり、 である。三角不等式で を上下から評価し、問題の定数に合わせて不等式を整える。(2)は(1)から がほぼ に比例して増えることを使い、 を満たす の個数が と定数差しかないことを示す。

解答

(1)

とおく。漸化式は であるから、帰納的に である。したがって である。

ここで だから である。

まず下から評価する。三角不等式より である。よって である。これが より大きいことを確認する。両辺を正の数で割り、整理すると と同値である。 では であり成り立つ。 では左辺と右辺の比はさらに大きくなるので、同じ不等式が成り立つ。したがって である。

次に上から評価する。三角不等式より である。したがって である。 では だから である。 では であるから が成り立つ。よって である。以上より、すべての自然数 について が示された。

(2)

(1)より、 なら である。したがって より である。よって はこの右辺をこえることはない。

一方、 ならば、(1)より である。したがって を満たす自然数 はすべて に数えられる。

以上から、 と高々定数差しかない。すなわち、ある定数 が存在して、十分大きい に対して である。両辺を で割り、 とすると定数差は消えるので である。

別解。漸化式の固定点を使ってもよい。 を満たす である。したがって となり、 である。これを整理すると同じく が得られる。一次漸化式では、この固定点への差を見る方法も有効である。