東京大学 1998年度
理系数学 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 積分、図形と方程式、三角関数
- 解法
- 座標設定、体積計算、定積分評価、対称性の利用
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 25分
問題
xyz空間に5点A(1,1,0),B(−1,1,0),C(−1,−1,0),D(1,−1,0),P(0,0,3)をとる。四角錐PABCDの
x2+y2≧1
を満たす部分の体積を求めよ。
出典:東京大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第6問
方針
四角錐の底面は正方形 −1≦x,y≦1、頂点は高さ3にある。底面上の点 (x,y) での四角錐の高さは、正方形の相似な断面を考えると 3(1−max(∣x∣,∣y∣)) である。求める部分は円 x2+y2<1 の内側を除いた部分なので、対称性で 0≦y≦x≦1 の8分の1領域に絞る。この領域では高さが 3(1−x) となり、条件 x2+y2≧1 から 1/2≦x≦1, 1−x2≦y≦x を積分範囲にする。
解答
底面は正方形 −1≦x≦1,−1≦y≦1 であり、頂点 P の高さは3である。底面上の点 (x,y) の上にある四角錐の高さを考える。高さ z の水平断面は、底面の正方形を中心から相似に縮めた正方形であり、その半辺は 1−3z である。したがって点 (x,y) がその断面の内側にある条件は max(∣x∣,∣y∣)≦1−3z である。よって、その点での高さは z=3(1−max(∣x∣,∣y∣)) である。
対称性により、0≦y≦x≦1 の部分を8倍して考える。この部分では max(∣x∣,∣y∣)=x なので、高さは 3(1−x) である。
さらに条件 x2+y2≧1 を満たす部分を取る。0≦y≦x で円の外側にあるには、まず x が 1/2 以上でなければならない。よって範囲は 21≦x≦1,1−x2≦y≦x である。
したがって求める体積 V は V=8∫1/21∫1−x2x3(1−x)dydx である。内側の積分を行うと V=24∫1/21(1−x)(x−1−x2)dx である。
ここで ∫1/21(1−x)xdx=122−1 であり、また
∫1/21(1−x)1−x2dx=∫1/211−x2dx−∫1/21x1−x2dx=(8π−41)−122
である。したがって
V=24{122−1−(8π−41−122)}=24(62+1−8π)=4+42−3π
である。
別解。0≦y≦x の部分を、角度 0≦ϕ≦π/4 の細い扇形に分けて考える。この範囲では x=rcosϕ であり、高さは 3(1−rcosϕ) である。円の外側で正方形の内側にあるため、r は 1≦r≦cosϕ1 を動く。半径 r の細い扇形の面積は r に比例するので、同じ体積は 8∫0π/4∫11/cosϕ3(1−rcosϕ)rdrdϕ と表せる。内側を計算すると 21cos2ϕ1−23+cosϕ となり、
8∫0π/4(21cos2ϕ1−23+cosϕ)dϕ=4+42−3π
を得る。