問題
はを満たす実数とする。平面にベクトル
をとり,点,,を
で定める。ただし,は原点で,およびはベクトルの内積を表す。とおく。数列,がともに収束するの範囲を求めよ。さらに,このようなに対して,極限値
を求めよ。
出典:東京大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
は から 方向成分を引いたものなので、 に垂直な方向への射影である。同様に は に垂直な方向への射影を4倍したものになる。そこで に垂直な単位ベクトル と に垂直な単位ベクトル を置くと、 ではすべて 方向の等比数列になる。公比 が1以下なら収束し、1より大きい場合は第2項が0になる例外だけを加える。端点では公比が1なので、 を直接計算して極限を出す。
解答
に垂直な単位ベクトルを とおく。また に垂直な単位ベクトルを とおく。 は のうち に垂直な成分であるから である。さらに は のうち に垂直な成分を4倍したものなので である。
ここで
である。 では、 は に平行である。 と書くと
である。したがって
である。
公比を とおく。 なら、 で は収束する。これは と同値であり、 では
である。
一方、 でも なら以後すべて0で収束する。 だから である。 の範囲では なので、 は と同値である。よって が加わる。
したがって、収束する は または
である。
極限を求める。 のとき、および のときは である。したがって である。
残るのは の端点である。このとき では で一定である。 を計算すると、 のとき である。また のとき である。
以上より、端点ではそれぞれ または
であり、それ以外の収束範囲では である。