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東京大学 1993年度
文系数学 第1問

問題

3次関数は極大値と極小値をもち,それらを区間内でとるものとする。この条件を満たすような実数の組の範囲を平面上に図示せよ。

出典:東京大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問

方針

極大値と極小値は,導関数 の相異なる2つの零点で与えられる。したがって問題は,この2次関数の2つの実数解がどちらも に入る条件に言い換えられる。下に凸の2次関数について,軸が区間内にあり,両端の値が0以上,頂点の値が負であることを確認すれば,2つの交点が区間内に収まる。最後は 平面で,2本の直線の上側かつ放物線の下側として図示する。

解答

導関数は である。3次関数 が極大値と極小値をもつためには, が相異なる2つの実数解をもつ必要があり,またそれで十分である。この2つの解を とすると,極値をとる点が区間 に入る条件は である。 とおく。 は下に凸で,軸は である。2つの解がともに に入ることは,次の4条件と同値である。 実際,軸が区間内にあり,頂点で負,両端で0以上なら,グラフは区間の内部または端点で2回 軸と交わる。逆に2つの解が区間内にあれば,軸はその中点なので区間内にあり,区間の両端は2つの解の外側にあるから値は0以上である。

各条件を計算する。軸の条件から である。また より を得る。さらに

であるから である。

したがって求める範囲は

をすべて満たす部分である。図示すると, の間で,2直線 の両方の上側,かつ放物線 の下側である。直線の境界は含むが,放物線の境界は相異なる2つの解を失うので含まない。

別解。 の2つの解を直接 とおく方法もある。 として と書くと である。このとき となり,先ほどの2つの直線条件が出る。また相異なる2解をもつことは判別式が正,すなわち と同じなので を得る。軸は2解の中点であるから も従い,同じ範囲になる。