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東京大学 1990年度
理系数学 第4問

問題

行列

に対し,点列 により定める。

(1) が正の実数を動くとき, の面積を最大にする の値を求めよ。

(2) を(1)で求めた値とする。 の和集合として表される図形の面積を とするとき, を求めよ。

出典:東京大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

行列 は、平面上の点を複素数で見ると、一定の倍率で縮小しながら一定角だけ回転する操作である。 は等比的に並ぶので、(1)は の三角形の面積を の式にして最大化する。(2)は のとき相似比が 、回転角が60度になり、各三角形の面積が公比 の等比数列になることを使う。

解答

(1)

を複素数 と見る。行列 による変換は で表される。したがって である。

三角形 の面積は

で求められる。これを計算すると である。

よって の最大を求めればよい。微分すると である。したがって で増加し、 で減少するので、最大となるのは である。

(2)

のとき

である。つまり、各点は前の点を原点のまわりに60度回転し、さらに長さを 倍した位置にある。

したがって三角形 は、 を相似比 で縮小し、回転したものである。面積比はその2乗なので、各三角形の面積は

である。隣り合う三角形は辺を共有するだけで内部は重ならず、全体は原点へ向かって巻くように並ぶ。

(1)での最大面積は である。よって

である。したがって

である。