東京大学 1989年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 図形と方程式、関数
- 解法
- 座標設定、面積計算、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
xy 平面上に y=−1 を準線,点 F(0,1) を焦点とする放物線がある。この放物線上の点 P(a,b) を中心として,準線に接する円 C を描き,接点を H とする。a>2 とし,円 C と y 軸との交点のうち F と異なるものを G とする。扇形 PFH(中心角の小さい方)の面積を S(a),三角形 PGF の面積を T(a) とするとき,
a→∞limS(a)T(a)
を求めよ。
出典:東京大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
放物線を x2=4y と書き、P=(a,b) について b=a2/4 を使う。円の半径は準線までの距離 b+1 で、放物線の定義から PF も同じ長さになる。扇形の中心角 θ は三角形 PFH から sinθ=a/(b+1) と表し、標準極限 θ/sinθ→1 で S(a) の主項を求める。三角形 PGF は G の座標を円の方程式から出す。
解答
焦点 F(0,1)、準線 y=−1 の放物線は x2=4y である。したがって P(a,b) は b=4a2 を満たす。
円 C は中心 P で準線 y=−1 に接するので、その半径は b+1 である。接点は H=(a,−1) である。また放物線の定義より PF=b+1 でもある。したがって PF と PH はともに円 C の半径であり、扇形 PFH の中心角を θ とすると S(a)=21(b+1)2θ である。
三角形 PFH において、F と H の x 座標の差は a であるから sinθ=b+1a である。a→∞ のとき b+1=a2/4+1 なので sinθ→0、従って θ→0 である。よって
a→∞limaθ=a→∞limb+1a2⋅sinθθ=4
である。したがって
a→∞lima3S(a)=a→∞lim21(a2b+1)2aθ=21⋅161⋅4=81.
次に G を求める。円 C の方程式は (x−a)2+(y−b)2=(b+1)2 である。y 軸との交点では x=0 だから a2+(y−b)2=(b+1)2 となる。F(0,1) が一方の交点であるから、もう一方の交点 G の y 座標は、2解の和が 2b であることより 2b−1=2a2−1 である。したがって FG=(2a2−1)−1=2a2−2 であり、点 P から y 軸までの距離は a であるから T(a)=21a(2a2−2). よって lima→∞a3T(a)=41. 以上より lima→∞S(a)T(a)=1/81/4=2 である。