問題
平面の一点と正数 をとる.点の集合としてのからへの写像が,次の三つの条件(i),(ii),(iii)をみたすとき,はを中心とする正の向きの回転と呼ばれる.
(i) ,
(ii) の任意の点 に対し,,,
(iii) 人が三角形の周を一周し,,,の順序に頂点を通るとき,三角形の内部は常に人の左側にある.
いま上に相異なる二点,をとり,を中心とする正の向きの回転を,を中心とする正の向きの回転をとする.これに対し,との合成写像が,によって定義される.
(1) このとき,点とは,,に対して,どのような位置にあるかを求め,図示せよ.
(2) はある点を中心とする正の向きの回転であることを示し,点および回転角を求めよ.
% 図は省略
出典:東京大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
相似変換で , としてよい。正の 回転を の掛け算で表し,二つの変換を合成して を一次式で求める。 は直接代入し,中心は を解いて決める。最後に の形へ直して,回転角が であることを示す。
解答
長さと角度だけが問題なので,座標を取り直して としてよい。また とおく。点 を中心とする正の 回転は であり,点 を中心とする正の 回転は である。したがって合成した変換は となる。
(1)
まず と を代入すると であり, である。したがって は と一致する。また は を満たし,座標では線分 の下側にある。つまり, は正三角形を作り, は から へ向かって右側の頂点である。
(2)
中心 があるとすれば であるから を解けばよい。よって であり, だから
となる。この点を用いると が成り立つ。 であるから, は点 を中心とする正の 回転である。
元の図形に戻すと, は正三角形 の中心であり,線分 の中点から 側へ だけ進んだ点である。