東北大学 2025年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、微分、積分
- 解法
- 接線・法線、面積計算、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 22分
問題
nを正の整数,aを正の実数とし,関数f(x)とg(x)を次のように定める。
f(x)=nlogx,g(x)=axn
また,曲線y=f(x)と曲線y=g(x)が共有点をもち,その共有点における2つの曲線の接線が一致しているとする。このとき,以下の問いに答えよ。
(1) aの値を求めよ。
(2) この2つの曲線とx軸で囲まれた部分の面積Snを求めよ。
(3) (2)で求めたSnに対し,極限n→∞limSnを求めよ。
出典:東北大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問
方針
共有点を x=x0 とおき,値の一致 nlogx0=ax0n と微分係数の一致 n/x0=anx0n−1 を連立する。微分係数の一致から ax0n=1,したがって nlogx0=1 となる。面積は,f(x)=nlogx が x=1 で x 軸と交わり,g(x)=xn/e は [0,e1/n] で正であることを使って,[0,1] では g と x 軸,[1,e1/n] では g−f を積分する。極限は t=1/n と置いて ((et−1)/t−1)/(1+t) の形に直す。
解答
(1)
共有点の x 座標を x0 とする。f(x)=nlogx であるから x0>0 である。2つの曲線が共有点をもち,その点で接線が一致するので,値と微分係数がともに等しい。すなわち nlogx0=ax0n かつ x0n=anx0n−1 である。後者は n>0,x0>0 より 1=ax0n と同値である。これを値の一致の式に代入すると nlogx0=1 である。したがって logx0=n1 より x0=e1/n である。さらに ax0n=1 だから a=x0n1=e1 である。よって a=e1 である。
(2)
(1)より g(x)=e1xn である。また f(1)=nlog1=0 であり,2曲線の接点は x=e1/n である。0<x<1 では f(x)<0,g(x)>0 なので,x 軸と2曲線で囲まれる部分のうち左側は g(x) と x 軸で囲まれる。1<x<e1/n では g(x)≧f(x) となり,右側の部分は g(x)−f(x) で表される。したがって Sn=∫01g(x)dx+∫1e1/n{g(x)−f(x)}dx である。つまり Sn=∫0e1/ne1xndx−∫1e1/nnlogxdx である。
まず
∫0e1/ne1xndx=e1[n+1xn+1]0e1/n=e1⋅n+1e(n+1)/n=n+1e1/n
である。次に ∫nlogxdx=n(xlogx−x) だから
∫1e1/nnlogxdx=n[xlogx−x]1e1/n=n(e1/n⋅n1−e1/n+1)=n−(n−1)e1/n
である。したがって
Sn=n+1e1/n−{n−(n−1)e1/n}=n+1n2e1/n−n=n+1n(ne1/n−n−1)
である。
(3)
t=n1 とおくと,n→∞ のとき t→+0 である。(2) の式を t で表すと Sn=1+t1(tet−1−1) である。指数関数の微分係数の定義より limt→0tet−1=1 であるから limn→∞Sn=1+01(1−1)=0 である。