東北大学 2008年度
文系数学 前期 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 数と式
- 解法
- 恒等式比較、対称式の利用
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
a,b,c,d,eを実数とする.多項式f(x)=ax4+bx3+cx2+dx+eが次の条件(i),(ii),(iii)をすべて満たすとき,a,b,c,d,eの値を求めよ.
(i) x4f(x1)=f(x)
(ii) f(1−x)=f(x)
(iii) f(1)=1
出典:東北大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第2問
方針
条件(i)は係数が左右対称であることを表すので,まず e=a,d=b を得る。次にその形を保ったまま f(1−x)=f(x) を展開して係数を比較し,最後に f(1)=1 で全体の倍率を決める。別解として,条件(ii)を中心 x=1/2 に関する対称性と見て,最終形が (x2−x+1)2 になることも確認できる。
解答
条件(i)を用いる。いま f(x)=ax4+bx3+cx2+dx+e であるから x4f(x1)=a+bx+cx2+dx3+ex4 である。これが f(x) に等しいので,係数比較により e=a,d=b である。したがって f(x)=ax4+bx3+cx2+bx+a と書ける。
次に条件(ii)を使う。展開公式 (1−x)2=x2−2x+1, (1−x)3=−x3+3x2−3x+1, (1−x)4=x4−4x3+6x2−4x+1 を用いる。f(1−x) の x3 の係数は −4a−b であり,これが f(x) の x3 の係数 b に等しい。したがって −4a−b=b より b=−2a である。
さらに x の係数を比較する。f(1−x) の x の係数は −4a−3b−2c−b=−4a−4b−2c であり,これが f(x) の x の係数 b に等しい。よって −4a−4b−2c=b である。b=−2a を代入して −4a+8a−2c=−2a となるから c=3a である。
したがって f(x)=a(x4−2x3+3x2−2x+1) である。条件(iii)より f(1)=a(1−2+3−2+1)=a であり,f(1)=1 だから a=1 である。よって a=1,b=−2,c=3,d=−2,e=1 である。
別解。上で得た候補は x4−2x3+3x2−2x+1=(x2−x+1)2 と書ける。この形は x を 1−x に置き換えても x2−x+1 が変わらないため条件(ii)を満たす。また x2{(x1)2−x1+1}=x2−x+1 より,2乗全体では条件(i)も満たす。条件(iii)で倍率が1に決まるので,同じ結論を得る。