東北大学 2007年度
理系数学 前期 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、数列
- 解法
- 部分積分、漸化式の変形、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
a>0に対しI0(a)=∫0a1+xdx,In(a)=∫0axn1+xdx (n=1,2,⋯)とおく.
(1) a→∞lima−23I0(a)を求めよ.
(2) 漸化式In(a)=3+2n2an(1+a)23−3+2n2nIn−1(a) (n=1,2,⋯)を示せ.
(3) 自然数nに対して,a→∞lima−(23+n)In(a)を求めよ.
出典:東北大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問
方針
(1)は I0(a) を直接積分する。(2)は In(a)=∫0axn(1+x)1/2dx で,(1+x)1/2dx を d{(1+x)3/2} に対応させて部分積分する。その後,(1+x)3/2=x1+x+1+x を使って In と In−1 に戻す。(3)は漸化式を an+3/2 で割り,帰納法で前項の寄与が 0 になることを確認する。別解として,積分関数の主要部 xn+1/2 を直接比較しても同じ極限を得られる。
解答
(1)
直接積分すると
I0(a)=∫0a1+xdx=[32(1+x)3/2]0a=32{(1+a)3/2−1}
である。したがって
a−3/2I0(a)=32{(1+a1)3/2−a−3/2}
より lima→∞a−3/2I0(a)=32 である。
(2)
n≧1 とする。部分積分で
In(a)=∫0axn1+xdx=[32xn(1+x)3/2]0a−32n∫0axn−1(1+x)3/2dx=32an(1+a)3/2−32n∫0axn−1(1+x)3/2dx
である。ここで (1+x)3/2=x1+x+1+x だから ∫0axn−1(1+x)3/2dx=In(a)+In−1(a) である。これを代入して整理すると In(a)=3+2n2an(1+a)3/2−3+2n2nIn−1(a) を得る。
(3)
Ln=lima→∞a−(n+3/2)In(a) とおく。(1)より L0=2/3 である。(2)の漸化式を an+3/2 で割ると
a−(n+3/2)In(a)=2n+32(1+a1)3/2−2n+32n⋅a1a−(n−1+3/2)In−1(a)
である。帰納法で Ln−1 が有限であるとすれば,第2項は a→∞ で 0 に近づく。したがって Ln=2n+32 である。よって自然数 n に対して lima→∞a−(n+3/2)In(a)=2n+32 である。
別解。0≦x≦a で x=au と置くと a−(n+3/2)In(a)=∫01unu+a1du である。a→∞ で integrand は un+1/2 に近づくので,極限は ∫01un+1/2du=2n+32 となり,同じ結果を得る。