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東北大学 2005年度
理系数学 前期 第5問

問題

を満たす0でない実数とし,を次の関係式で定まる2次の正方行列とする.

(1) 行列を満たすものを求めよ.

(2) で表せ.

(3) のときのすべての成分が収束するための条件を求めよ.

出典:東北大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問

方針

まず(1)で、未知行列 を直接代入し、4つの成分を比較して定数解を求める。次に とおくと、右辺が0の漸化式 になる。ここで とおくと、 となり、同じ操作を2回行うと に戻る。奇数番目と偶数番目を分けて を表し、収束条件は で決まる。

解答

(1)

とおく。また

と書く。直接計算すると

である。したがって

である。これが

に等しいので である。

中央の2式は

である。 より、この係数行列の行列式 は0でない。したがって である。

残りの2式は

である。2式を加えると であり、 だから である。よって である。つまり であり、 に代入すると となる。 なので である。したがって

である。

(2)

とおく。(1)より なので、もとの漸化式から を得る。ここで

であるから である。

とおくと、 である。したがって である。同じ操作をもう一度行うと、 より である。

初項は

なので

である。また

である。

よって に対して

であり、 に対して

である。

(3)

(2)の式を見ると、 の成分が収束するかどうかは および が収束するかどうかで決まる。 より は起こらない。 なら、これらの項は0に収束し、 は奇数番目・偶数番目ともに へ近づく。したがってすべての成分が収束する。

一方、 なら、 は零行列でないため、少なくとも一部の成分は大きさが無限に大きくなり、収束しない。よって必要十分条件は すなわち である。