東北大学 1999年度
後期・理系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列
- 解法
- 漸化式の変形、数学的帰納法、はさみうち
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
数列{an}が
a1=1,an+1=2n+32nan(n=1,2,3,⋯⋯)
によって定義されている.数列{bn}が,ある定数cによりbn=(n+c)anで定義され,bn+1−bn=panをみたすとする.
(1) 定数c,pの値を求めよ.
(2) bnbn+1をnを用いて表せ.
(3) bn≦2n3であることを証明せよ.
(4) Sn=a1+a2+⋯⋯+anとするとき,n→∞limSnを求めよ.
出典:東北大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
まず bn=(n+c)an を漸化式に代入し、bn+1−bn が an の定数倍になるように c を決める。(2)では決まった bn の比を直接計算する。(3)は bn+1/bn=2n/(2n+1) を n/(n+1) で上から評価し、積をとって示す。(4)は(1)の階差式 bn+1−bn=−an/2 を和にして Sn=2(b1−bn+1) とし、(3)から bn→0 を使う。
解答
(1)
bn=(n+c)an であり、an+1=2n+32nan だから
bn+1−bn=(n+1+c)an+1−(n+c)an=(n+1+c)2n+32nan−(n+c)an=2n+32n(n+1+c)−(n+c)(2n+3)an=−2n+3n+3can.
これがすべての n で pan に等しいためには 2n+3n+3c が n によらない定数でなければならない。そこで n+3c=λ(2n+3) とおくと、係数比較より 1=2λ,3c=3λ である。したがって λ=21,c=21 である。このとき bn+1−bn=−21an だから c=21,p=−21 である。
(2)
bn=(n+21)an であるから
bnbn+1=n+21n+23⋅anan+1=n+21n+23⋅2n+32n=2n+12n+3⋅2n+32n=2n+12n.
(3)
b1=(1+1/2)a1=3/2 である。また(2)より bnbn+1=2n+12n である。ここで (2n+12n)2≦n+1n を確認する。両辺は正であり、両辺に (2n+1)2(n+1) を掛けると 4n2(n+1)≦n(2n+1)2 すなわち 4n3+4n2≦4n3+4n2+n となり、これは明らかに成り立つ。したがって bnbn+1≦n+1n である。
これを 1,2,…,n−1 について掛けると
b1bn≦2132⋯nn−1=n1
である。よって bn≦2n3 が成り立つ。
(4)
(1)より bn+1−bn=−21an である。したがって an=2(bn−bn+1) であり、和をとると
Sn=a1+a2+⋯+an=2{(b1−b2)+(b2−b3)+⋯+(bn−bn+1)}=2(b1−bn+1).
(3)より 0<bn+1≦2n+13→0 であるから limn→∞Sn=2b1=2⋅23=3 である。