東北大学 1995年度
後期・文系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)、ベクトル
- 解法
- 不等式評価、計算整理、範囲評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 15〜20分
問題
行列A=(3214)およびベクトルa=(12),p=(1t)について,次の問に答えよ.ただし,t>0とする.
(1) Ap=(xsx)とするとき,不等式∣s−2∣≦32∣t−2∣を示せ.
(2) ∣p∣∣Ap∣≦∣a∣∣Aa∣となるtの範囲を求めよ.
出典:東北大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験 後期・文系 後期 第1問
方針
(1) は Ap の成分から s を直接表し,t>0 により分母 t+3 が3以上であることを使う。(2) は長さの比を2乗しても同値であることを確認し,∣Aa∣/∣a∣=5 と比較して t の2次不等式へ落とす。
解答
(1)
Ap=(3214)(1t)=(3+t2+4t)
である。問題の表し方 Ap=(xsx) と比べると,t>0 より x=3+t>0 であり,s=3+t2+4t である。したがって s−2=3+t2+4t−2(3+t)=3+t2t−4=3+t2(t−2) となる。よって ∣s−2∣=3+t2∣t−2∣ である。t>0 なので 3+t>3 であり,3+t2≦32 だから ∣s−2∣≦32∣t−2∣ が成り立つ。
(2) まず
Aa=(3214)(12)=(510)=5(12)=5a
である。したがって ∣a∣∣Aa∣=5 である。求める条件は ∣p∣∣Ap∣≦5 であり,両辺は正なので2乗してよい。すなわち 1+t2(3+t)2+(2+4t)2≦25 である。分母 1+t2 は正だから,両辺に掛けて整理する。 (3+t)2+(2+4t)2≦25(1+t2) t2+6t+9+16t2+16t+4≦25+25t2 0≦8t2−22t+12=2(4t−3)(t−2) である。したがって (4t−3)(t−2)≧0 となる。t>0 と合わせると 0<t≦43,2≦t である。