東北大学 1994年度
理系数学 前期 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、関数
- 解法
- 漸化式の変形、恒等式比較、範囲評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 22分
問題
xに関する多項式Pn(x) (n=0,1,2,⋯⋯)が,すべての実数θに対してPn(cosθ)=cosnθを満たすものとする.
(1) Pn+1(x)+Pn−1(x)を,Pn(x)を用いて表せ.またPn(x)の次数を求めよ.
(2) P5(x)を求めよ.
(3) 方程式P5(x)=1の異なる実数解の個数を求めよ.
出典:東北大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問
方針
Pn(cosθ)=cosnθ なので、加法定理 cos(n+1)θ+cos(n−1)θ=2cosθcosnθ をそのまま多項式の関係に移す。次数はこの漸化式から帰納的に決める。P5 は P0,P1 から順に計算し、P5(x)=1 は因数分解して、[−1,1] 外の根がないことまで確認する。
解答
(1)
加法定理より cos(n+1)θ+cos(n−1)θ=2cosθcosnθ である。x=cosθ とおくと Pn+1(x)+Pn−1(x)=2xPn(x) である。よって Pn+1(x)+Pn−1(x)=2xPn(x) である。
また P0(x)=1、P1(x)=x である。上の関係から Pn+1(x)=2xPn(x)−Pn−1(x) であり、Pn の最高次の項は毎回 2xPn から生じて、Pn−1 とは打ち消し合わない。したがって Pn(x) の次数は n である。
(2)
順に計算すると P0(x)=1,P1(x)=x P2(x)=2x2−1 P3(x)=2xP2(x)−P1(x)=4x3−3x P4(x)=2xP3(x)−P2(x)=8x4−8x2+1 である。よって P5(x)=2xP4(x)−P3(x)=16x5−20x3+5x である。したがって P5(x)=16x5−20x3+5x である。
(3)
(2)より P5(x)−1=16x5−20x3+5x−1 である。これを因数分解すると P5(x)−1=(x−1)(4x2+2x−1)2 となる。したがって実数解は x=1,4x2+2x−1=0 から得られる。
二次方程式の2解は x=4−1+5,x=4−1−5 であり、いずれも実数で、x=1 とは異なる。よって異なる実数解の個数は 3 である。
別解。(3)では −1≦x≦1 の範囲なら x=cosθ と置ける。P5(x)=1 は cos5θ=1 となり、0≦θ≦π では θ=0,2π/5,4π/5 の3通りである。さらに上の因数分解により、[−1,1] の外に追加の実数解はないことも確認できる。