問題
実数に対して,平面上の直線を次のように定義する.
(1) が実数全体を動くとき,の通りうる範囲を図示せよ.
(2) がのすべてを動くとき,の通りうる範囲を図示せよ.
出典:東北大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験 後期・文系 後期 第3問
方針
点 を通る直線 が存在する条件を、 についての二次方程式が実数解をもつ条件に直す。(1)は判別式から双曲線で囲まれる範囲を得るが、退化する点 は有限の では通らないので除く。(2)はさらに という根の符号条件を加え、 の符号で上下の範囲を分ける。
解答
(1)
点 が 上にある条件は である。両辺に を掛けて整理すると である。したがって、ある実数 が存在するためには、この についての方程式が実数解をもてばよい。
判別式は である。よって すなわち が必要である。
ただし のとき、もとの方程式は となり、実数 は存在しない。逆に、この点を除けば上の条件で実数解が存在する。したがって通りうる範囲は である。図では、2つの曲線 に挟まれる部分で、上の頂点 だけを除いた範囲である。
(2)
(1)の二次方程式が、さらに の解をもつ条件を調べる。 のとき、 で となり、 を増やすと上側の境界まで到達できる。式で見ると、判別式条件に加えて下端は である。したがって である。 のときは であり、 で を動く。 のときは、上側の直線 には有限の では達しない。一方、下側の境界 は判別式が0となる正の で達する。したがって である。
まとめると、求める範囲は
である。
別解。 では であるから、直線 は傾きが0以上で、切片が 以上1未満の直線として動く。この見方から、右半平面では下端が の直線 、左半平面では上端が近づくだけの直線 になることが分かる。