東北大学 1993年度
文系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 数列
- 解法
- 漸化式の変形、実験・推測、数学的帰納法
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 15分
問題
数列{an} (n=1,2,⋯⋯)を
a1=1,an=(n3−1){(n−1)3−1}{(n−2)3−1}⋯{23−1}(n−1)3(n−2)3(n−3)3⋯⋯(2−1)3(n≧2)
で定め,Sn=k=1∑nakとおく.
(1) anをnとan−1の式として表せ.
(2) a1S1,a2S2,a3S3を求めよ.
(3) (2)からanSnがnのどのような式になるかを予想し,その式を証明せよ.
出典:東北大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問
方針
積で定義された an は、隣り合う項の比を取るとほとんどが消える。(1)で an/an−1 を出し、(2)で小さい n の値から Sn/an=n3 を予想する。(3)では Sn=Sn−1+an を an で割り、帰納法の仮定と(1)の比を組み合わせて n3 を得る。
解答
(1)
n≧2 とする。an と an−1 の積の形を比べると、多くの因子が打ち消し合う。具体的には、an の分子には新しく (n−1)3 が入り、分母には新しく n3−1 が入る。したがって an−1an=n3−1(n−1)3 であり、an=n3−1(n−1)3an−1 である。
(2)
まず a1=1,S1=1 なので a1S1=1 である。
(1)より a2=23−113a1=71 であるから S2=1+71=78 となり、a2S2=1/78/7=8 である。
さらに a3=33−123a2=268⋅71=914 である。よって S3=1+71+914=9191+13+4=91108 となるから a3S3=4/91108/91=27 である。
したがって
a1S1=13,a2S2=23,a3S3=33
である。
(3)
(2)から anSn=n3 と予想できる。これを数学的帰納法で証明する。 n=1 では S1/a1=1=13 で成り立つ。ある n−1≧1 で an−1Sn−1=(n−1)3 が成り立つと仮定する。このとき Sn=Sn−1+an であるから
anSn=anSn−1+1=an−1Sn−1⋅anan−1+1
である。
(1)より anan−1=(n−1)3n3−1 なので、帰納法の仮定を代入して anSn=(n−1)3⋅(n−1)3n3−1+1=n3 となる。よってすべての自然数 n について anSn=n3 が成り立つ。