東北大学 1986年度
文系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)
- 解法
- 恒等式比較、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 24〜30分
問題
行列A=(21a21b)について,A3=Aが成り立つようにa,bを定めよ.
出典:東北大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問
方針
直接 A3 を計算して A3−A の各成分を0にする。まず上段2成分と下段右成分から方程式を取り、4a(b+1)=3 で a=0 が分かるので、共通に現れる式を整理して a と b を絞る。計算だけで終わらせず、得られた候補をすべて元の条件に戻して確認する。
解答
A=(21a21b)
とする。計算すると
A3−A=(84ab+4a−34a(2a+4b2+2b−3)82a+4b2+2b−344ab+a+4b3−4b)
である。したがって A3=A が成り立つためには 4ab+4a−3=0 2a+4b2+2b−3=0 4ab+a+4b3−4b=0 が必要であり、これらが成り立てば十分でもある。
第1式から 4a(b+1)=3 なので、a=0 である。また第2式から 2a=3−4b2−2b である。
第3式から第1式の一部を利用するため、4ab+4a−3=0 を 4ab=3−4a と書く。これを第3式に代入すると (3−4a)+a+4b3−4b=0 すなわち 3−3a+4b3−4b=0 である。よって a=1+34b3−34b を得る。
一方、第2式からは a=23−4b2−2b である。これらを等しいとして整理すると 2(1+34b3−34b)=3−4b2−2b である。両辺を3倍して整理すると 8b3+12b2−2b−3=0 となる。この左辺は (2b−1)(2b+1)(2b+3) と因数分解できる。したがって b=21,b=−21,b=−23 である。
第1式 4a(b+1)=3 から、それぞれ b=21 のとき a=21, b=−21 のとき a=23, b=−23 のとき a=−23 となる。よって求める組は
(a,b)=(21,21),(23,−21),(−23,−23)
である。