東北大学 1985年度
理系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、関数
- 解法
- 絶対値の処理、定積分評価、置換
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18〜25分
問題
[x]によって実数xをこえない最大の整数を表し,f(x)=x−2[2x+1]とおく.
(1) y=f(x)のグラフを描け.
(2) n→∞lim∫02ne−2xf(x)dxの値を求めよ.
出典:東北大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第3問
方針
床関数の中身から,2m−1≦x<2m+1 では [(x+1)/2]=m となることを読み取り,f(x)=∣x−2m∣ という周期2の三角波に直す。(2) は非負関数なので [0,2n] の積分の極限を [0,∞) の積分とみなし,周期性により等比級数へ分解する。最初の1周期の積分を丁寧に計算する。
解答
(1)
整数 m に対して 2m−1≦x<2m+1 なら m≦2x+1<m+1 であるから [2x+1]=m である。したがってこの範囲では f(x)=∣x−2m∣ となる。
特に 0≦x<2 では
f(x)={x2−x(0≦x<1),(1≦x<2)
である。また f(x+2)=f(x) が成り立つので,y=f(x) は周期2の三角波である。すなわち,各整数 m について点 (2m−1,1),(2m,0),(2m+1,1) を直線で結んだ折れ線を,周期2で繰り返すグラフである。
(2)
f(x) は周期2であり,e−2x は正で小さくなるので,求める極限は ∫0∞e−2xf(x)dx である。周期性を用いて
∫0∞e−2xf(x)dx=k=0∑∞∫2k2k+2e−2xf(x)dx=k=0∑∞e−4k∫02e−2uf(u)du=1−e−4∫02e−2uf(u)du
である。
ここで1周期分を計算する。
∫02e−2uf(u)du=∫01ue−2udu+∫12(2−u)e−2udu
である。まず ∫ue−2udu=−(2u+41)e−2u だから ∫01ue−2udu=41−43e−2 である。また ∫(2−u)e−2udu=(2u−43)e−2u なので ∫12(2−u)e−2udu=41e−4+41e−2 である。よって
∫02e−2uf(u)du=41−21e−2+41e−4=4(1−e−2)2
となる。
したがって
n→∞lim∫02ne−2xf(x)dx=4(1−e−4)(1−e−2)2=4(1+e−2)1−e−2=4(e2+1)e2−1
である。