東京工業大学 2015年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全類
- 分野
- 微分、三角関数、ベクトル、関数
- 解法
- ベクトル成分計算、極限計算、増減表、不等式評価、存在証明
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 16分
問題
xy 平面上を運動する点 P の時刻 t (t>0) における座標 (x,y) が
x=t2cost,y=t2sint
で表されている。原点を O とし,時刻 t における P の速度ベクトルを v とする。
(1) OP と v のなす角を θ(t) とするとき,極限値 limt→∞θ(t) を求めよ。
(2) v が y 軸に平行になるような t (t>0) のうち,最も小さいものを t1,次に小さいものを t2 とする。このとき,不等式 t2−t1<π を示せ。
出典:東京工業大学 2015年度 前期日程 理系 第4問
方針
速度ベクトルを成分で微分し,OP との内積から cosθ(t) を直接求める。(2)では v が y 軸に平行であることを x′(t)=0 として,tant=t2 に帰着する。正の解は (kπ,kπ+2π) に1つずつあることを単調性で示し,t1+π を第2の区間に入れて符号を比べる。
解答
(1)
v=(2tcost−t2sint, 2tsint+t2cost)である。また OP=(t2cost,t2sint) であるから,
OP⋅v=t2cost(2tcost−t2sint)+t2sint(2tsint+t2cost)=2t3
である。さらに ∣OP∣=t2,
∣v∣=(2tcost−t2sint)2+(2tsint+t2cost)2=tt2+4
なので,
cosθ(t)=t2⋅tt2+42t3=t2+42
である。0<θ(t)<2π であり,t→∞ のとき cosθ(t)→0 だから,
t→∞limθ(t)=2π
である。
(2)
v が y 軸に平行であることは,その x 成分が 0 であることと同値である。すなわち2tcost−t2sint=0である。t>0 であり,cost=0 のとき左辺は 0 にならないので,これはtant=t2と同値である。
区間 I0=(0,2π),I1=(π,23π) でg(t)=tant−t2とおく。各区間でg′(t)=cos2t1+t22>0であるから,g は単調に増加する。I0 では t→0+0 のとき g(t)→−∞,t→2π−0 のとき g(t)→∞ であるから,解はただ一つあり,それが t1 である。また (2π,π) では tant<0<t2 なので解はない。I1 でも t→π+0 のとき g(t)<0,t→23π−0 のとき g(t)→∞ であるから,解はただ一つあり,それが t2 である。
ここで t1+π∈I1 であり,tan(t1+π)=tant1=t12 だからg(t1+π)=t12−t1+π2>0である。一方 I1 の左端の近くでは g(t)<0 で,g は I1 で単調増加する。したがって I1 の解 t2 は t1+π より小さい。ゆえにt2−t1<πである。