東京工業大学 2015年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全類
- 分野
- 数列、方程式・不等式、論証・証明
- 解法
- 漸化式の変形、置換、和の計算、不等式評価、はさみうち
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15分
問題
数列 {an} を
a1=5,an+1=an−24an−9(n=1,2,3,…)
で定める。また数列 {bn} を
bn=1+2+⋯+na1+2a2+⋯+nan(n=1,2,3,…)
と定める。
(1) 数列 {an} の一般項を求めよ。
(2) すべての n に対して,不等式 bn≦3+n+14 が成り立つことを示せ。
(3) 極限値 limn→∞bn を求めよ。
出典:東京工業大学 2015年度 前期日程 理系 第1問
方針
漸化式の分数一次変換は重解の不動点 3 を持つので,an−3 の逆数を取って一次の漸化式に直す。(2)では得られた an=3+2n−12 を bn に代入し,2k−1k≦1 を各項に用いて評価する。(3)は an>3 から bn>3 を押さえ,(2)の上からの評価とはさみうちで極限を決める。
解答
(1)
まず a1=5=2 であり,後で得る式からすべての n で an は定義されることも確認できる。漸化式から
an+1−3=an−24an−9−3=an−2an−3
である。よって an=3 のもとで cn=an−31 とおくと,
cn+1=an−3an−2=1+an−31=cn+1
となる。c1=21 であるから cn=n−21=22n−1。したがってan=3+2n−12である。この式では an>3 なので,確かに漸化式の分母 an−2 は 0 にならない。
(2)
(1)より
bn=∑k=1nk∑k=1nk(3+2k−12)=3+2n(n+1)2∑k=1n2k−1k=3+n(n+1)4k=1∑n2k−1k
である。k≧1 のとき k≦2k−1 であるから 2k−1k≦1。よって ∑k=1n2k−1k≦n であり,bn≦3+n(n+1)4⋅n=3+n+14が成り立つ。
(3)
(1)より ak>3 であるから,正の重み k による平均である bn も bn>3 をみたす。一方 (2) より bn≦3+n+14 である。したがって3<bn≦3+n+14であり,n→∞ とすると,はさみうちにより limn→∞bn=3 である。