東京工業大学 2007年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全類
- 分野
- 指数・対数、微分、積分、数列
- 解法
- 接線・法線、置換、面積計算、和の計算、極限計算
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 25分
問題
(1) 整数 n=0,1,2,… と正数 an に対して
fn(x)=an(x−n)(n+1−x)
とおく。2つの曲線 y=fn(x) と y=e−x が接するような an を求めよ。
(2) fn(x) は(1)で定めたものとする。y=f0(x),y=e−x と y 軸で囲まれる図形の面積を S0,n≧1 に対し y=fn−1(x),y=fn(x) と y=e−x で囲まれる図形の面積を Sn とおく。このとき limn→∞(S0+S1+⋯+Sn) を求めよ。
出典:東京工業大学 2007年度 前期日程 理系 第4問
方針
接点を x=n+u とおき,関数値と微分係数の一致から u を決める。得られた fn は各区間 [n,n+1] で e−x の下に接するので,面積の部分和を各区間の不足分と末尾の小さい積分に分け,各区間での ∫(e−x−fn(x))dx の無限和に帰着する。
解答
(1)
接点を x=n+u (0<u<1) とおく。接する条件は
anu(1−u)=e−(n+u),an(1−2u)=−e−(n+u)
である。両式を割るとu(1−u)1−2u=−1すなわち u2+u−1=0 である。よってu=25−1である。これを c とおくと,c(1−c)=5−2 であるから
an=c(1−c)e−(n+c)=(5+2)e−n−c
である。
(2)
(1)の c=25−1 を用いる。各区間 [n,n+1] において,e−x−fn(x) は接点 x=n+c で値も微分係数も0であり,その2階微分は e−x+2an>0 である。したがって e−x≧fn(x) である。
面積の定義から,S0 は区間 0,c の不足分に対応し,Sn は区間 n−1+c,n+c の不足分に対応する。したがって部分和は
S0+S1+⋯+SN=k=0∑N−1∫kk+1{e−x−fk(x)}dx+∫NN+c{e−x−fN(x)}dx
である。最後の積分は 0≦e−x−fN(x)≦e−x より 0≦∫NN+c{e−x−fN(x)}dx≦∫NN+ce−xdx だから,N→∞ で0に近づく。よって求める極限は
k=0∑∞∫kk+1{e−x−fk(x)}dx
である。
∫kk+1e−xdx=e−k(1−e−1)
であり,x=k+u とおくと
∫kk+1fk(x)dx=ak∫01u(1−u)du=6(5+2)e−k−c
である。したがって求める極限は
k=0∑∞e−k{1−e−1−6(5+2)e−c}=1−6(1−e−1)(5+2)e−c
である。ただし c=25−1 である。