東京工業大学 2001年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 全類
- 分野
- 積分、指数・対数、関数
- 解法
- 絶対値の処理、微分による最大最小、定積分評価、極限計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15分
問題
a>0,t>0 に対して定積分 S(a,t)=∫0ae−x−t1dx を考える。
(1) a を固定したとき,t の関数 S(a,t) の最小値 m(a) を求めよ。
(2) lima→0a2m(a) を求めよ。
出典:東京工業大学 2001年度 前期 理系 第1問
方針
c=1/t とおいて,∫0a∣e−x−c∣dx を正の定数 c について最小化する。最小値を与える c は e−a≦c≦1 にあるので,c=e−u (0≦u≦a) とおき,絶対値が外れる点 x=u で積分を分ける。得られた1変数関数を微分して u=a/2 を決める。
解答
(1)
c=1/t とおくと,t>0 は c>0 と同値である。c<e−a または c>1 のときは,c を区間 [e−a,1] に近づけると各 x での差の絶対値は増えない。したがって最小値は e−a≦c≦1 で考えればよい。
c=e−u (0≦u≦a) とおく。このとき e−x≧c となるのは 0≦x≦u であるから,
S=∫0u(e−x−e−u)dx+∫ua(e−u−e−x)dx=1+e−a+(a−2u−2)e−u
である。これを u の関数と見ると,その導関数は (2u−a)e−u である。よって 0≦u≦a で u=a/2 のとき最小となる。
したがって c=e−a/2,すなわち t=ea/2 のとき最小であり,m(a)=∫0a/2(e−x−e−a/2)dx+∫a/2a(e−a/2−e−x)dx=(1−e−a/2)2である。
(2)
m(a)=(1−e−a/2)2 より,
a2m(a)=(a1−e−a/2)2=41(a/21−e−a/2)2
である。a→0 のとき a/21−e−a/2→1 だから,求める極限は 1/4 である。