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東京工業大学 1998年度
理系数学 第2問

問題

を隣りあう2辺の長さ を満たす長方形とし, を次の性質(P)を持つ半径 の円とする。

(P) の内部にあって隣りあう2辺にだけ接する。

(1) 性質(P)を持つ円で円 に外接するものが4つ存在するために,円 の半径 が満たすべき条件を を使って表せ。

(2) が (1) の条件を満たすとき,円 に外接する4つの円のうち2番目に大きい円を とする。 が変化するとき円 と円 の面積の和の最小値を求めよ。

出典:東京工業大学 1998年度 前期 理系 第2問

方針

対称性により,長方形を とし,円 は左下の2辺に接するとしてよい。各隅に接する半径 の円の中心を置き,円 の中心 との距離が になる条件を解く。存在条件は半径 が短辺の半分 より小さいことに帰着する。得られた4つの半径を大小比較し,2番目に大きい半径を と特定してから, を最小化する。

解答

(1)

長方形を とし,円 は左下の2辺に接するとしてよい。円 の中心は であり,性質(P)より である。

左下に接する半径 の円の中心は である。円 に外接する条件は で, または を得る。後者が性質(P)を満たすのは のときである。

右下に接する円の中心を とすると,外接条件はである。これより を得る。この円が性質(P)を満たす条件は ,すなわち である。

左上に接する円の中心を とすると,同様に であり,条件 である。右上に接する円の中心を とすると,外接条件から となり,これも性質(P)を満たす条件は同じく である。

ここで よりである。したがって円 に外接する性質(P)の円が4つ存在するための条件はである。

(2)

(1)の条件のもとで4つの円の半径を小さい方から調べる。左下,右下,左上,右上に対応する半径をそれぞれと書く。

であり,また とおくと,(1)の条件は である。このときである。さらに から従う。よって2番目に大きい円 の半径は である。

したがって面積の和を とするとである。 とおくと,最小化すべき量は である。微分するととなるので,最小は ,すなわち でとる。条件 よりこの は (1) の範囲に入る。

このとき の半径はいずれも であるから,求める最小値は

である。