東京工業大学 1995年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 全類
- 分野
- 数列、整数
- 解法
- 範囲評価、素因数分解、計算整理、必要十分条件
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 18分
問題
n=1,2,3,⋯ に対して数列 a(n)=n!(n+2)(n+3)(n+4) を考える。
(1) limn→∞a(n) を求めよ。
(2) a(n) が整数となる n をすべて求めよ。
(3) 積 a(1)a(2)⋯a(n) が整数となる n をすべて求めよ。
出典:東京工業大学 1995年度 前期 理系 第1問
方針
(1) は隣り合う項の比を使って factorial の増大を評価する。(2) は n=1 から 6 までを直接確認し,n≧7 では分子が n! より小さいことを帰納的に示す。(3) は An=a(1)a(2)⋯a(n) とおき,A7 まで整数,A8,A9 は非整数,A10<1 であることを確かめ,その後は a(n)<1 により An がさらに減少することを使う。
解答
(1)
a(n)>0 であり,a(n)a(n+1)=(n+1)(n+2)n+5である。特に n≧6 ではこの比は 1/2 より小さい。したがって a(n) は十分先で等比数列より速く 0 に近づくから,limn→∞a(n)=0である。
(2)
直接計算するとa(1)=60,a(2)=60,a(3)=35,a(4)=14,a(5)=21/5,a(6)=1である。
一方,n=7 では 7!>9⋅10⋅11 である。ある n≧7 で n!>(n+2)(n+3)(n+4) が成り立つとすると,(n+1)!>(n+1)(n+2)(n+3)(n+4)>(n+3)(n+4)(n+5)であるから,帰納的にすべての n≧7 で 0<a(n)<1 となる。よって n≧7 では a(n) は整数でない。以上より求める n は1,2,3,4,6である。
(3)
An=a(1)a(2)⋯a(n) とおく。直接計算によりA1=60,A2=3600,A3=126000,A4=1764000,A5=7408800,A6=7408800,A7=1455300であり,ここまでは整数である。
またA8=190575/4,A9=86515/384,A10=224939/1658880であるから,A8,A9 は整数でなく,0<A10<1 である。さらに (2) の証明より n≧7 では 0<a(n+1)<1 であるから,An は n≧7 で減少する。したがって n≧10 では 0<An<1 となり整数でない。よって求める n は1,2,3,4,5,6,7である。