大阪大学 2013年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、微分
- 解法
- はさみうち、極限計算、誘導利用
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
三角関数の極限に関する公式
x→0limxsinx=1
を示すことにより,sinxの導関数がcosxであることを証明せよ.
出典:大阪大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
まず単位円の扇形・三角形の面積比較から、0<x<π/2 で sinx<x<tanx を示し、sinx/x を cosx と1で挟む。偶関数性により両側極限をそろえて基本極限を得る。次に加法定理で差商を sinx(cosh−1)/h+cosx(sinh/h) と分け、基本極限と (cosh−1)/h→0 を使って導関数を求める。
解答
まず limx→0xsinx=1 を示す。 0<x<π/2 とする。単位円で、中心角 x の扇形と内側・外側の直角三角形の面積を比べると 21sinx<21x<21tanx である。したがって sinx<x<tanx が成り立つ。各辺を正の数 sinx と x に注意して整理すると cosx<xsinx<1 である。 x→+0 とすると cosx→1 であるから、はさみうちの原理より limx→+0xsinx=1 である。また sinx/x は偶関数である。実際、−xsin(−x)=xsinx であるから、左側からの極限も1である。よって limx→0xsinx=1 が示された。
次に sinx の導関数を求める。加法定理より sin(x+h)−sinx=sinx(cosh−1)+cosxsinh である。したがって差商は
hsin(x+h)−sinx=sinxhcosh−1+cosxhsinh
である。
ここで hcosh−1=−h1−cosh=−h(1+cosh)sin2h であり、
−h(1+cosh)sin2h=−hsinh⋅1+coshsinh
である。h→0 のとき、sinh/h→1、sinh→0、1+cosh→2 だから hcosh−1→0 である。
以上より
h→0limhsin(x+h)−sinx=sinx⋅0+cosx⋅1=cosx
である。したがって sinx の導関数は cosx である。