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大阪大学 2011年度
理系数学 第1問

問題

を自然数とする.を原点とする座標平面上で行列の表す1次変換をとする.

(1) およびを用いてと表すとき,で表せ.

(2) 点に対し,点 で定める.の面積を用いて表せ.

(3) によって点に移されるもとの点座標の小数第一位を四捨五入して得られる近似値が2であるという.自然数の値を求めよ.またこのときとなる最小のを求めよ.ただしを用いてよい.

出典:大阪大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問

方針

(1)は行列を「原点中心の回転と拡大」と見て、 を比較する。(2)は が毎回同じ角 だけ回転し、長さが毎回 倍されることを使い、 の面積を2辺とその間の角から求める。(3)は逆変換で元の点 を求め、 が四捨五入で2になる範囲 から自然数 を決める。最後は を代入した面積の不等式を、5の累乗で判定する。

解答

(1)

与えられた行列は

である。一方、問題の形では

であるから、成分を比較して である。したがって であり、 より である。よって

である。

(2)

行列 の表す変換は、原点を中心として角 だけ回転し、長さを 倍する変換である。 なので であり、 回移した点である。したがって である。また から へは角 だけ回転するので、 である。

よって三角形の面積は

である。(1)より だから である。したがって である。

(3)

によって点 に移されるもとの点を とする。このとき

である。すなわち

である。第1式から として第2式に代入すると だから である。したがって である。

この の小数第一位を四捨五入して得られる近似値が2であるための条件は である。つまり である。

自然数 について調べる。 では であり不適。 では であり適する。 のときは を確認すればよい。これは すなわち であり、 で成り立つ。したがって である。

このとき である。求める条件は すなわち である。

実際に であり、 である。したがって最小の指数は であり、求める最小の である。