大阪大学 2009年度
後期・理系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、方程式・不等式、行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)
- 解法
- 漸化式の変形、式変形、必要十分条件、計算整理
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 12分
問題
r,s,α,βを実数とする。ただしα=βとする。a1=α、b1=βとして、数列{an}、{bn}を
(an+1bn+1)=(1−rsr1−s)(anbn)(n=1,2,…)
により定める。
(1) n→∞のときan−bn→0となるためのr,sの満たすべき条件を求めよ。
(2) n→∞lim(an−bn)=0となるときn→∞limanを求めよ。
出典:大阪大学 2009年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
2つの漸化式を引き、差 dn=an−bn が公比 1−r−s の等比数列になることを使う。初期差は0でないため、極限0の必要十分条件は公比の絶対値が1未満であること。(2)では san+rbn が不変であることを直接確かめ、bn=an−dn と合わせて an を不変量と dn で表す。
解答
(1)
2つの漸化式を引くと
an+1−bn+1=(1−r)an+rbn−san−(1−s)bn=(1−r−s)(an−bn).
したがって
an−bn=(1−r−s)n−1(α−β).
α=β だから、この式が0に収束するための必要十分条件は
∣1−r−s∣<1
である。よって求める条件は
0<r+s<2
である。
(2)
(1)の条件のもとでは r+s=0 である。また
san+1+rbn+1=s{(1−r)an+rbn}+r{san+(1−s)bn}=san+rbn.
したがって
san+rbn=sα+rβ
は n によらず一定である。dn=an−bn とおくと bn=an−dn だから
(r+s)an−rdn=sα+rβ.
よって
an=r+ssα+rβ+rdn.
(1)より dn→0 なので
n→∞liman=r+ssα+rβ.