大阪大学 2008年度
後期・理系数学 後期 第3問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、関数、論証・証明
- 解法
- 漸化式の変形、帰納的定義の利用、小問利用、背理法
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15分
問題
媒介変数tによって
x=cost,y=cosnt(0≦t≦π)
と表される曲線をy=fn(x) (−1≦x≦1)とする。ただしnは自然数である。
(1) f1(x),f2(x),f3(x)を求めよ。
(2) n≧2のときfn+1(x)=2xfn(x)−fn−1(x)を示せ。
(3) cos4nπは無理数であることを示せ。ただし2が無理数であることを証明なしで用いてよい。
出典:大阪大学 2008年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問
方針
(1)は2倍角・3倍角の公式で cosnt を x=cost の式にする。(2)は余弦の加法定理から cos((n+1)t)+cos((n−1)t)=2costcosnt を使う。(3)では漸化式により各 fn が整数係数多項式であることを確認し、もし cos(π/(4n)) が有理数なら fn の値も有理数になることを利用する。
解答
(1)
x=cost だから
f1(x)=x.
また2倍角、3倍角の公式より
cos2t=2cos2t−1,cos3t=4cos3t−3cost
なので
f2(x)=2x2−1,f3(x)=4x3−3x
である。
(2)
余弦の加法定理から
cos((n+1)t)+cos((n−1)t)=2costcosnt
が成り立つ。x=cost および fj(x)=cosjt を用いると
fn+1(x)+fn−1(x)=2xfn(x)
となる。よって
fn+1(x)=2xfn(x)−fn−1(x)
である。
(3)
(1)の f1(x)=x, f2(x)=2x2−1 は整数係数多項式である。(2)の漸化式から、fj−1,fj が整数係数多項式なら fj+1=2xfj−fj−1 も整数係数多項式である。したがって全ての自然数 n について fn(x) は整数係数多項式である。
ここで
α=cos4nπ
が有理数であると仮定する。整数係数多項式に有理数を代入した値は有理数だから、fn(α) は有理数となる。一方、定義より
fn(α)=cos(n⋅4nπ)=cos4π=22
である。これは 2 が無理数であることに反する。よって
cos4nπ
は無理数である。