問題
自然数に対して図形を以下のように順に定義する.まずは,3つの点を2つの長さ1の線分で図1のように結んで定義する.一般に図形は図形を2つと点を1つ用意し,その点との一番上の点を長さ1の線分で結ぶことにより,図2のように定義する.たとえばは図3のようになる.を通信回路と考える.隣接する2つの点を結ぶ長さ1の通信路が故障しているかどうかは互いに独立であって,その確率はすべてであるとする.の一番上の点を,一番下の個の点の集合をで表す.からのどの点へも通信できない確率をとする.
(1) との関係式を求めよ.
(2) となることを示せ.
(3) のとき,を求めよ.
方針
は、新しい上の点から2つの へ向かう2本の枝を持つ構造である。1本の枝が下端集合へ通じないのは、接続する通信路が故障する場合、または通信路は生きているがその先の 内で下端へ通じない場合である。この1枝の失敗確率を作り、左右の独立性で二乗する。(3)は として、成功確率が等比的に小さくなることを示す。
解答
(1)
は、新しい一番上の点から、左右2つの の一番上の点へそれぞれ1本ずつ通信路をつないだ形である。
片方の へ向かう枝について考える。この枝を通って下端集合へ通信できないのは、次のいずれかの場合である。 または である。したがって、片方の枝が失敗する確率は である。
左右2つの枝に関する故障は互いに独立であり、 から のどの点へも通信できないためには左右両方の枝が失敗する必要がある。よって である。
(2)
(1)の式を と書き直すと である。したがって である。 とおくと、 であり である。よって が成り立つ。
(3)
とおく。これは から の少なくとも1点へ通信できる確率である。(2)より である。
いま だから である。したがって帰納的に が成り立つ。右辺は で に近づくので である。
よって である。