問題
次の2つのだ円を考える.
これらに関して,以下の問に答えよ.
(1) だ円をだ円に移し,点を点に移す1次変換を表す行列を求めよ.
(2) だ円をだ円に移す1次変換をとする.原点をとし,2点,がによって移る点をそれぞれ,とする.が最小となるようにを選んだとき,を求めよ.
出典:大阪大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
だ円 を 、だ円 を で単位円に対応させる。したがって求める1次変換は、単位円上の回転または反転をはさんだ形になる。(1)では の移る先からその変換の第1列を決め、第2列は直交する単位ベクトルの2通りで出す。(2)では の内積を符号の選択で最大にし、 に帰着して角を最小化する。
解答
(1)
だ円 上の点は と表せる。また、だ円 上の点は と表せる。
したがって、だ円 をだ円 に移す1次変換は、単位円上で長さと直交を保つ変換をはさんで
と表される。ここで は単位円を単位円に移す1次変換であり、回転または反転である。
点 は、単位円側では に対応する。これが に移るためには、 の第1列が
でなければならない。したがって第2列は、これに直交する単位ベクトルとして
の2通りである。
よって求める行列は
または
である。
(2)
(1)の2通りの行列を考える。 が移る点はどちらの場合も である。一方、 が移る点 は または である。
それぞれの内積は または である。 を最小にするには、 を最大にすればよいので、符号の選択により内積を にできる。
また
である。したがって
である。 とおくと、 であり、分母は
である。ここで だから、分母は となる。よって である。これは が大きいほど大きいので、最大は のときである。
したがって であり、角は最小なので余弦は正として である。