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大阪大学 1984年度
文系数学 第4問

問題

として,行列

を考える.であって,に対してはであるとき,次の問に答えよ.ただしは単位行列を表す.

(1) およびを求めよ.

(2) 原点を通らない1つの直線をとし,行列で表される1次変換によってをうつした直線をとする.6本の直線の交点の個数を求めよ.

出典:大阪大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問

方針

行列 は、原点中心の回転と 倍の拡大を同時に表す。 から を得て、さらに となる条件から回転の周期がちょうど6になる だけを残す。(2) は6本を原点中心の60度回転で得られる直線群として見て、3組の平行対を除いて交点を数える。

解答

(1)

行列

は、原点のまわりに角 だけ回転し、長さを 倍する変換を表す。したがって は、角 の回転と 倍の拡大を表す。 より である。 だから である。また回転角について となる整数 が存在するので である。範囲 より を考えればよい。

さらに であるためには、回転の周期がちょうど6でなければならない。つまり が互いに素である必要がある。よって であり、 である。

(2)

(1)より または の回転である。向きが逆でも得られる6本の直線の集合は同じなので、 ずつ回転する場合で考える。

座標軸を回転して、最初の直線を と書いてよい。ただし は原点を通らないので である。すると6本の直線は、原点からの距離が で、法線方向が ずつ異なる直線である。これは、原点を中心とする正六角形の6辺を含む直線と同じ配置になる。

6本の直線のうち、 だけ向きが違うものは互いに平行である。したがって平行な組は 組ある。また なので、 回転した直線は元の直線と一致せず、平行な別の直線である。

6本から2本を選ぶ組は 組である。このうち3組は平行で交わらない。残りの12組は交わる。正六角形の辺を含む直線の配置では、平行でない2本の交点にさらに別の1本が通ることはないので、これらの交点はすべて別々である。

よって交点の個数は である。