大阪大学 1981年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、図形と方程式
- 解法
- 座標設定、式変形、定積分評価、極限計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 16分
問題
平面上の点P(0,a) (a>0)を中心とし,2点A(−1,0),B(1,0)を通る円をCとする.円Cのx軸より下にある部分の弧AB⌢上の点の座標を(x,f(x)) (−1≦x≦1)とする.
(1) 定積分I=∫−11(1+{f′(x)}2)dxをCの半径rを用いて表せ.
(2) Iをrの関数と考えて,r→∞limIを求めよ.ただし,h→0limhlog(1+h)=1を用いてよい.
出典:大阪大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問
方針
円の中心は (0,a)、半径は r で r2=a2+1 である。下側の弧は f(x)=a−r2−x2 と表せるので、f′(x) を計算して 1+{f′(x)}2=r2/(r2−x2) に簡約する。積分は対数で表し、極限では 1/r を小さい量として与えられた対数の極限を使う。
解答
(1)
円の中心は P(0,a) であり、点 A(−1,0), B(1,0) を通るので、半径 r は r2=a2+1 を満たす。特に r>1 である。
円の方程式は x2+(y−a)2=r2 である。x 軸より下にある弧では y=a−r2−x2 だから f(x)=a−r2−x2 である。したがって f′(x)=r2−x2x となり、1+{f′(x)}2=1+r2−x2x2=r2−x2r2 である。
よって I=∫−11r2−x2r2dx である。ここで ∫r2−x2r2dx=2rlogr−xr+x だから、
I=2r[logr−xr+x]−11=rlogr−1r+1
である。
(2)
(1) より
I=rlogr−1r+1=r{log(1+r1)−log(1−r1)}
である。 r→∞ のとき 1/r→0 である。与えられた極限を h=1/r に用いると
rlog(1+r1)=r1log(1+r1)⟶1
である。また h=−1/r とおけば
rlog(1−r1)=−−r1log(1−r1)⟶−1
である。したがって limr→∞I=1−(−1)=2 である。
別解。
(2) は I=r1log(1+r1)−log(1−r1) とまとめてもよい。分子は h=1/r として log(1+h)−log(1−h) であり、与えられた極限からそれぞれ h, −h に相当する主な部分を読むと、比は 1−(−1) に近づく。