問題
円周上に個の異なる点をとり,これら個の点を要素とする集合をとする(ただし,).内のすべての異なる2点間に線分を引くものとする.各線分を各々独立に,赤,青,黄のいずれかに等確率で着色する.つぎの(1)~(6)の各問に答えよ.
(1) 上記の線分の数を求めよ.
(2) すべての線分が同一色で着色されている確率を求めよ.
いま事象,,,を
: 内の任意の2点を結ぶ線分のすべてが,同一色で着色されている
: 内の任意の2点を結ぶ線分のすべてが,同一色で着色されている
: 内の任意の2点を結ぶ線分のすべてが,同一色で着色されている
: 内の任意の2点を結ぶ線分のすべてが,同一色で着色されている
とする.
また事象を
: 内のどの3個の点を選んでも,それらを結んでいる線分の色は2色以上である
とする.
(3) 事象の起こる確率を求めよ.
(4) ,の余事象,について,確率を求めよ.
(5) 事象,,,および記号 ̄,,を使って,事象を表現せよ.
(6) 「和事象の確率は,常に個々の事象の確率の和以下である」ことを用いて,であることを示せ.
方針
(1)(2)は完全グラフの辺数と、全辺同色の数え上げである。(3)以降は4点の場合で、各 は対応する3点が作る三角形の3辺が同じ色である事象を表す。(4)では と が共有する辺の色により、関係する5本の辺が同色にそろうことを使う。(5)は が「どの三角形も単色でない」ことの言い換えであり、(6)はその余事象を和事象として上から評価する。
解答
(1)
個の点のうち異なる2点を選ぶごとに1本の線分が引かれる。したがって線分の数は である。
(2)
線分の本数を とする。すべての線分の色の塗り方は 通りである。すべての線分が同一色である塗り方は、赤・青・黄の3通りである。よって求める確率は である。
(3)
事象 は、3点 を結ぶ3本の線分が同一色である事象である。この3本の塗り方は全部で 通りで、同一色となる塗り方は3通りである。したがって である。
(4)
まず である。ここで である。
次に を考える。 では辺 が同一色であり、 では辺 が同一色である。両方に共通する辺 があるため、この5本の辺 はすべて同一色でなければならない。残りの辺 の色は自由である。したがって である。
よって であり、
である。
(5)
事象 は、4点からどの3点を選んでも、その3点を結ぶ3本の線分が同一色ではない、という事象である。これは のどれも起こらないことを意味する。したがって
である。
(6)
(5)より である。したがって である。
和事象の確率は個々の事象の確率の和以下であるから である。各 の確率は なので である。よって である。