問題
とする.つぎの各問に答えよ.
(1) が成り立つような実数の値を2つ求めよ.ただし,とする.
(2) (1)で求めたの値を, とし,とする.このとき,を満たし,かつ,となる
を求めよ.ただし,に対してであり,である.以下では,(2)で求めたを用いる.
(3) 実数,に対して,,をで定める.点が円の上を動くとき,点の軌跡を図示せよ.
(4) すべての実数,に対してとなる最小の自然数を求めよ.
出典:名古屋大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期第1問
方針
(1)は と に をかけ、対応する を直接求める。(2)ではこの2方向を長さ1にそろえて の行に並べれば、 かつ が成り立つ。(3)の は原点中心の45度回転なので、円の中心 を移した点と半径を答える。(4)は45度回転を何回で恒等変換に戻すかを考える。
解答
(1)
まず
である。したがって、この方向に対しては である。
また
である。したがって、もう一つの値は である。よって であり、 である。
(2)
(1)で得た2つの方向を長さ1にそろえると である。条件 に合わせて、これらを行に並べ
とする。
このとき2つの行ベクトルは長さ1で互いに垂直なので である。また、直接計算により
である。したがって
となり、条件を満たす。
(3)
(2)の により である。これは原点を中心とする45度の回転であり、距離を保つ変換である。
もとの円 は、中心 、半径1の円である。中心 は によって
へ移る。半径は変わらない。
したがって点 の軌跡は
である。すなわち、中心 、半径1の円である。
(4)
は原点中心に45度回転する変換である。 がすべての を動かさないためには、回転角 が の整数倍でなければならない。
最小の自然数 は を満たす である。