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名古屋大学 2000年度
後期・理系数学 後期第4問

問題

あるトーナメント形式(注)の競技大会に,人の選手が参加し,そのうち人は強い選手であり,残りは弱い選手であるとする.ただし,は自然数でありとする.強い選手同士は回戦が終わるまでは対戦することがないように,組み合わせが決められているものとする.また,強い選手が弱い選手に勝つ確率が であるとし,強い選手同士および弱い選手同士はいずれも勝つ確率がであるとする.つぎの問に答えよ.

(1) として,ある特定の強い選手が優勝する確率を求めよ.

(2) ある特定の強い選手が1回戦から回戦まで連続して勝つ確率をとする.

(a) のとき,を用いて表せ.

(b) 任意のに対して,およびのそれぞれの場合について,を用いて表せ.

(注)トーナメント形式:人を2人ずつの組に分けて1回戦を行い,敗者を除外して,その後同様に2回戦,3回戦と対戦を進め,最後に残った2者で優勝を決定する形式.

出典:名古屋大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期第4問

方針

特定の強い選手が勝ち進む確率を、相手が強いか弱いかで条件分けする。強い選手同士は 回戦終了までは当たらないので、その間は毎回弱い選手に勝つ確率 が掛かる。決勝では反対側の山から強い選手が来る確率を求め、相手が強いなら勝率 、弱いなら勝率 として合成する。 では反対側の山にいる2人の強い選手の少なくとも一方が決勝に来る確率を計算する。

解答

(1)

では参加者は8人、強い選手は2人である。強い選手同士は 回戦が終わるまでは対戦しないので、特定の強い選手は1回戦、2回戦では弱い選手と対戦する。したがって決勝まで進む確率は である。

反対側の山にいるもう1人の強い選手も、決勝までに2回弱い選手に勝つ必要があるので、決勝に来る確率は である。決勝の相手が強い選手なら勝つ確率は 、弱い選手なら勝つ確率は である。よって特定の強い選手が優勝する確率は である。

(2)(a)

では参加者は8人、強い選手は4人であり、強い選手同士は1回戦では当たらない。特定の強い選手が2回戦まで勝ち進んだ後、決勝の相手が強い選手である確率を求める。

反対側の山には強い選手が2人いる。それぞれ1回戦で弱い選手に勝つ確率は である。2人とも1回戦に勝てば、2回戦で強い選手同士が当たり、どちらか一方の強い選手が決勝へ来る。1人だけが1回戦に勝った場合は、その強い選手が2回戦で弱い選手に勝てば決勝へ来る。したがって決勝の相手が強い選手である確率は である。

よって である。

(2)(b)

まず の場合を考える。強い選手同士は 回戦が終わるまでは対戦しないので、特定の強い選手が 回戦に勝つには、 回戦まで勝った後、弱い選手に勝てばよい。したがって である。

次に 、すなわち決勝を考える。特定の強い選手が決勝に進んでいるとする。反対側の山には 人の強い選手がいる。反対側の山のある特定の強い選手が決勝に来る確率は である。決勝に来られる選手は1人だけなので、これらの事象は互いに重ならない。したがって決勝の相手が強い選手である確率は である。

相手が強い選手なら勝つ確率は 、相手が弱い選手なら勝つ確率は である。よって である。