過去問データベース 過去問を探す

名古屋大学 1999年度
後期・理系数学 後期第3問

問題

以下の問いに答えよ.

(1) のグラフのにおける接線が軸と交わる点の座標をとする.

であることを示せ,ただし,とする.

(2)

とする.初項を与えると(1)の漸化式により数列が定まる.

(a) 初項と第2項の符号が異なるようなの値の範囲を求めよ.

(b) 任意の に対してとなるの値を求めよ.

(c) 数列が0に収束するようなの値の範囲を求めよ.

出典:名古屋大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期第3問

方針

(1)は接線の方程式に を代入して交点の 座標を求める。(2)では の符号によって関数と導関数が変わるので、写像 , に分けて明示する。特に では符号が反転し、 となるため、, , の境目 で分類する。

解答

(1)

における接線の方程式は である。この接線が 軸と交わる点の 座標を とすると、その点では だから である。 より となるので である。

(2)

まず漸化式を具体的に求める。 では だから、 のとき である。 では だから、 のとき である。ここで である。

(a)

のとき である。分子は正なので、 となるのは すなわち のときである。 のとき である。分子は正なので、 となるのは すなわち のときである。 では符号は異ならず、 では漸化式が定義できない。よって である。

(b)

任意の について となるには、まず が必要である。 のとき である。 だから両辺を で割って となり、 を得る。 のとき であり、同様に から を得る。

実際、 なら であり、 なら である。したがってこの2つの値では が交互に現れ、任意の が成り立つ。よって である。

(c)

のとき、(a)で見たように符号は反転し、絶対値は となる。 とおくと、 において すなわち と同値である。また では絶対値が変わらず、 では絶対値が大きくなる。

したがって、 ならば が続き、 は0以上の単調減少列になる。極限を とすると であり、漸化式の絶対値の式から を満たす。これより だが、 だから である。よって である。 の場合も明らかに が続くので含まれる。

一方、 では(b)のように の2周期になり、0には収束しない。 では、少なくとも次の絶対値がより大きく、しかも より小さくなることはない。実際、 にある限り次の絶対値は増加し、 になると次項も であり、0に近づく範囲には戻らない。また の場合も同様に が続くので、0には収束しない。 では漸化式が定義できない。

以上より、数列が0に収束する初項の範囲は である。