過去問データベース 過去問を探す

名古屋大学 1996年度
後期・理系数学 後期第2問

問題

座標平面上の変換

で定める.ここで,とする.初期点を原点にとり,漸化式 により,点列

をつくる.次の問に答えよ.

(1) 変換について,となる点を求めよ.この点を変換の不動点という.

(2) この不動点について,

を示せ.

(3) を変化させたとき,不動点は円の周上を動くことを示せ.また,その円の中心と半径を求めよ.

(4) 三角形 の面積を,その総和をとする.を変化させたときのの最大値を求めよ.

出典:名古屋大学 1996年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期第2問

方針

不動点 を解いて求める。以後は を基準に見ると,変換 は「角 の回転」と「長さを にする縮小」を同時に行うだけになる。(3)では不動点方程式を と見て,回転では長さが変わらないことから を得て円に直す。(4)では三角形の面積を で表し,等比級数を足してから で最大化する。

解答

(1)

とおく。不動点

を満たす。両辺を2倍して整理すると

である。係数行列の行列式は なので, である。すなわち

である。

(2)

不動点の式 を引き算すると である。行列 は角 の回転を表すので,長さを変えず,向きを だけ回転させる。したがって であり,また である。

(3)

とする。不動点方程式は と書ける。回転行列 は長さを変えないので である。したがって となる。整理すると であり,平方完成して を得る。よって不動点 は,中心 半径 の円周上を動く。

(4)

(2)より である。 だから である。三角形 の面積は なので である。したがって

となる。

(1)の座標から である。よって である。 があるので, で最大を考えればよい。 とおくと, では である。最大値を求めるため,正の量 を最大化する。微分すると

であるから,最大は のときである。このとき なので である。