名古屋大学 1995年度
文系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 三角関数、方程式・不等式
- 解法
- 三角比の利用、範囲評価、同値変形
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 12〜18分
問題
0<x<4πを満たすすべてのxに対し,次の不等式が成り立っているとする.
sin3x+tsin2x>0
このときtの範囲を求めよ.
出典:名古屋大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
区間 0<x<π/4 では sin2x>0 なので,不等式を t>−sin3x/sin2x と直す。あとは sin3x/sin2x の下限を開区間で正しく調べる問題になる。三角関数を cosx で表し,端点 x=π/4 が含まれないため,境界値では等号を許してよいことを最後に確認する。
解答
0<x<π/4 では sin2x>0 である。したがって sin3x+tsin2x>0 は t>−sin2xsin3x と同値である。よって,すべての x に対してこの不等式が成り立つように,右辺の上限を調べればよい。
まず
sin2xsin3x=2sinxcosxsinx(3−4sin2x)=2cosx4cos2x−1=2cosx−2cosx1
である。u=cosx とおくと,0<x<π/4 より 22<u<1 である。また ϕ(u)=2u−2u1 とおけば ϕ′(u)=2+2u21>0 であるから,ϕ(u) は u の増加関数である。したがって
sin2xsin3x=ϕ(u)>ϕ(22)=22
である。ここで x=π/4 は区間に含まれないため,等号は起こらない。
よってすべての x について −sin2xsin3x<−22 である。したがって t≧−22 ならば,すべての x について t>−sin2xsin3x が成り立つ。
逆に,もし t<−22 なら,−t>2/2 である。x を π/4 に十分近い値として 0<x<π/4 の範囲で選べば sin2xsin3x<−t となり,すなわち sin3x+tsin2x<0 となって条件に反する。
以上より,求める範囲は t≧−22 である。