問題
空間内に,平面
と点を考える.以下の各問に答えよ.なお,点の平面への正射影とは,点の平面への垂線の足をいう.ベクトルの平面への正射影とは,ベクトルの始点と終点それぞれの平面への正射影を始点,終点とするベクトルをいう.
(1) 軸,軸,軸方向の単位ベクトル(原点を始点とする)をそれぞれ,,とし,それらの平面への正射影,,を求めよ.また,ベクトル,,相互の角度を求めよ.
(2) 点の平面への正射影をとする.を満足する時,点のとりうる平面上の領域を,ベクトル,,を含む軸,軸,軸とともに,図示せよ.
(3) 3つの値,,のうち最大値と最小値との差が一定値 をとるように点が動くとき,点が動く軌跡を平面上に図示せよ.また,その軌跡の長さを求めよ.
方針
平面の法線方向はである。したがって正射影は,点またはベクトルから法線方向の成分を引いて求める。(1)ではを成分で出し,長さと内積から相互の角度を求める。(2)ではを使い,を非負係数の組に直して扇形領域を得る。(3)では最大値と最小値の差だけが問題なので,3つの値から同じ数を引いて,最小を,最大をに直す。すると軌跡は6本の線分からなる正六角形になる。
解答
(1)
平面はであり,その法線方向はである。点から平面への正射影は で与えられる。
よって
である。
これらの長さはすべて
である。また,異なる2つの内積は,例えば
である。したがってなす角は を満たすので である。
(2)
点の正射影について
である。また
である。 のとき,
と書ける。ここで,である。したがってのとりうる領域は,の方向の半直線との方向の半直線にはさまれた領域である。 とのなす角はであるから,図示すべき領域は,軸の正方向と軸の負方向にはさまれたの扇形領域である。境界も含む。
(3)
に同じ数を加えても,は変わらない。実際,
だからである。したがって,最大値と最小値の差だけを見るときは,最小値を,最大値をとして考えてよい。
たとえば,,とすると,
であり,これはからまでの線分を動く。同様に,どの座標が最大でどの座標が最小かを入れ替えると,軌跡は
を頂点とする正六角形の周である。
隣り合う頂点,たとえばとの距離は
である。よって軌跡の長さは である。