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名古屋大学 1984年度
文系数学 第3問(b)

問題

2つの箱に白石と黒石が入っている.箱から石を1個取り出すとき,白石が出る確率をそれぞれとする.次のような試行を行う.ただし,取り出した石はそのつどもとの箱に戻すものとする.
1回目は箱から取る.2回目は,1回目に白石が出た場合は箱から,黒石の場合は箱から取る.3回目は,2回目に箱から白石を取った場合のみ箱から,それ以外の場合は箱から取る.

(1) 白石を取り出した回数が黒石を取り出した回数より大きい確率を求めよ.

(2) のとき,どんな確率に対しても,であることを証明せよ.

出典:名古屋大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問(b)

方針

3回の試行を木で整理し、白が黒より多い、つまり白が2回以上出る場合だけを足す。箱の選択規則は第2回と第3回で異なり、第3回に箱 を選ぶのは「第2回に箱 から白を取った場合だけ」である点に注意する。第(2)問は を代入し、 となるには が必要であることを示す。

解答

(1)

白石の回数が黒石の回数より大きいのは、3回中2回または3回、白石が出る場合である。場合分けして計算する。

1回目に白が出る確率は である。この場合、2回目は箱 から取る。2回目も白なら、すでに白が2回出ているので3回目の結果にかかわらず条件を満たす。この確率は である。1回目が白、2回目が黒なら、3回目は箱 から取り、ここで白が出る必要がある。この確率は である。

次に1回目に黒が出る場合を考える。この確率は であり、2回目は箱 から取る。2回目に白が出た場合だけ3回目は箱 から取り、そこで白が出れば白が2回になる。この確率は である。2回目も黒なら、3回目に白が出ても白は1回だけなので条件を満たさない。

以上より である。整理して を得る。

(2)

を代入すると

である。もし なら であり、 すなわち となる。しかし は確率なので でなければならない。これは と矛盾する。したがって、どんな確率 に対しても である。