九州大学 2008年度
文系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 微分、数列
- 解法
- 接線・法線、漸化式の変形、不等式評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
放物線C:y=x2−1とa1>1を満たす実数a1を考える。このとき,次の問いに答えよ。
(1) C上の点(a1,a12−1)における接線とx軸との交点のx座標をa2とするとき,a2をa1を用いて表せ。
(2) (1)で求めたa2に対して,C上の点(a2,a22−1)における接線とx軸との交点のx座標をa3とする。この操作を繰り返してできる数列をa1,a2,⋯,an,⋯とする。このとき,すべてのnに対して,an>1を示せ。
(3) bn=21(an−1)とおくとき,すべてのnに対して,bn+1<bn2を示せ。
(4) a1=2のとき,bn<10−12となるnの値を1つ求めよ。ただし,必要があれば,log102を0.301として計算してよい。
出典:九州大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
接線の x 軸切片を計算して漸化式 an+1=(an2+1)/(2an) を得る。この式から an+1−1=(an−1)2/(2an) と変形すれば,an>1 の帰納法がそのまま通る。さらに bn=(an−1)/2 に移すと bn+1=bn2/an となるので,平方で急速に小さくなることを利用して具体的な n を選ぶ。
解答
(1)
C:y=x2−1 の x=a1 における接線の傾きは 2a1 である。したがって接線は y=2a1(x−a1)+a12−1=2a1x−a12−1 である。これと x 軸との交点では y=0 だから 0=2a1x−a12−1 より a2=2a1a12+1 である。
(2)
同じ計算を一般の an に対して行うと an+1=2anan2+1 である。ここで an>1 と仮定すると an+1−1=2anan2+1−2an=2an(an−1)2>0 である。初めに a1>1 が与えられているので,数学的帰納法によりすべての自然数 n について an>1 が成り立つ。
(3)
bn=(an−1)/2 だから an=1+2bn であり,(2)の変形から bn+1=2an+1−1=4an(an−1)2=anbn2 である。(2)より an>1,また bn>0 なので bn+1=anbn2<bn2 となる。
(4)
a1=2 のとき b1=2a1−1=21 である。(3)を繰り返すと,n≧2 について bn<(21)2n−1 となる。たとえば n=7 とすると b7<(21)64=10−64log102 である。log102=0.301 としてよいから 64log102=64⋅0.301=19.264>12 であり,b7<10−12 が従う。したがって条件を満たす n の値の1つは 7 である。