九州大学 2005年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、微分、積分
- 解法
- 接線・法線、体積計算、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 7 / 10 目安 25分
問題
直線l:y=x+aが曲線C:y=2sinx (−π≦x≦π)に接しているとき,次の問いに答えよ.ただし,a≧0とする.
(1) aの値を求めよ.
(2) 曲線Cと直線lで囲まれた図形のy≧0の範囲にある部分を,x軸のまわりに回転する.この回転体の体積を求めよ.
出典:九州大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
(1) は接点の x 座標を t として、曲線 y=2sinx の接線の傾き 2cost が直線の傾き 1 に等しいことを使う。a≧0 により接点は t=π/3 に決まる。(2) は y≧0 の部分だけを回転するため、直線が x 軸と交わる x=−a、曲線が x 軸と交わる x=0、接点 x=π/3 で区間を分ける。[−a,0] では円板、[0,π/3] では直線を外側、曲線を内側とする輪切りで体積を積分する。
解答
(1)
接点の x 座標を t とする。曲線 C:y=2sinx の接線の傾きは 2cost である。一方、直線 l:y=x+a の傾きは 1 なので、接線条件から 2cost=1 である。したがって cost=21 であり、−π≦t≦π より t=±3π である。
接線の式は y=2sint+1⋅(x−t)=x+2sint−t である。これが y=x+a と一致するので a=2sint−t である。t=π/3 のとき a=3−3π>0 であり、t=−π/3 のとき a=−3+3π<0 である。条件 a≧0 より a=3−3π である。
(2)
以後 a=3−3π とする。直線 y=x+a は x=−a で x 軸と交わり、曲線 y=2sinx は x=0 で x 軸と交わる。また接点は x=π/3 である。 y≧0 の部分だけを考えると、−a≦x≦0 では直線と x 軸に挟まれた部分を回転するので、断面は半径 x+a の円である。0≦x≦π/3 では直線が曲線より上にあり、断面は外半径 x+a、内半径 2sinx の輪である。したがって体積 V は
V=π∫−a0(x+a)2dx+π∫0π/3{(x+a)2−4sin2x}dx
である。
2つの (x+a)2 の積分をまとめると
∫−aπ/3(x+a)2dx=[3(x+a)3]−aπ/3=3(a+π/3)3
である。ここで a+π/3=3 なので、これは 3(3)3=3 である。また
∫0π/34sin2xdx=∫0π/32(1−cos2x)dx=[2x−sin2x]0π/3=32π−23
である。よって
V=π{3−(32π−23)}=π(233−32π)=6π(93−4π).
したがって求める体積は 6π(93−4π) である。