九州大学 2003年度
文系数学 第3問(b)
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 数列、図形と方程式
- 解法
- 漸化式の変形、数学的帰納法、接線・法線
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 18〜24分
問題
{mk}を公比rの等比数列とする.2次関数y=x2のグラフをCとし,C上に点P1をとる.各自然数kに対し,点Pkから点Pk+1を順次つぎのように定める.点Pkを通り傾きmkの直線をlkとし,この直線とCとのもう一つの交点をPk+1とする.ただし,Cとlkが接する場合はPk+1=Pkとする.点Pkのx座標をakとする.
(1) ak+1をakとmkで表せ.
(2) 数列{ak}の一般項をa1,m1,r,kで表せ.
(3) a1=1+rm1とする.このとき,ある2次関数y=bx2があって,すべての自然数kに対し直線lkがその2次関数のグラフに接することを示し,bをrで表せ.ただし,m1=0,r=−1,0とする.
出典:九州大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問(b)
方針
直線 lk と放物線 y=x2 の交点を方程式で求め、既知の根 ak ともう一つの根 ak+1 の関係を使う。得られる漸化式 ak+1+ak=m1rk−1 は、(−1)k−1ak の差を取ると和で解ける。(3) では与えられた初期条件で ak=mk/(1+r) となることを示し、直線 lk と y=bx2 が接する条件を判別式で確認する。
解答
(1)
点 Pk は (ak,ak2) である。点 Pk を通り傾き mk の直線 lk は y−ak2=mk(x−ak) である。これと y=x2 を連立すると x2−ak2=mk(x−ak) すなわち (x−ak)(x+ak−mk)=0 となる。したがって、もう一つの交点の x 座標は ak+1=mk−ak である。接する場合は mk=2ak であり、この式からも ak+1=ak となる。
(2)
mk=m1rk−1 なので、(1) より ak+1+ak=m1rk−1 である。両辺に (−1)k を掛けると (−1)kak+1−(−1)k−1ak=(−1)km1rk−1 となる。これを 1 から k−1 まで足す。
まず r=−1 のとき、
(−1)k−1ak−a1=j=1∑k−1(−1)jm1rj−1=−m1j=0∑k−2(−r)j=−m11+r1−(−r)k−1.
したがって ak=(−1)k−1a1+1+rm1{rk−1−(−1)k−1} である。
次に r=−1 のときは ak+1+ak=m1(−1)k−1 であり、同じように足すと ak=(−1)k−1a1+(k−1)(−1)k−2m1 である。
(3)
ここでは r=−1,0 であり、a1=1+rm1 である。(2) の r=−1 の式に代入すると
ak=(−1)k−11+rm1+1+rm1{rk−1−(−1)k−1}=1+rm1rk−1=1+rmk.
よって mk=(1+r)ak である。
このとき直線 lk は
y−ak2y=(1+r)ak(x−ak)=(1+r)akx−rak2
と書ける。これが y=bx2 に接する条件を調べる。連立して bx2−(1+r)akx+rak2=0 が重解をもてばよい。判別式を0にすると (1+r)2ak2−4brak2=0 である。m1=0、r=0 より ak=0 なので b=4r(1+r)2 とすればよい。
したがって b=4r(1+r)2 について、すべての自然数 k に対し直線 lk は y=bx2 に接する。