問題
実数,を係数とする関数について,次の条件を考える.
(*) の範囲でが成立する.
(1) のとき,条件(*)を満たす最小のの値はであることを示せ.
(2) のとき,条件(*)を満たす最小のの値はであることを示せ.
(3) 関数が条件(*)を満たしているとき,定積分を最小にする,と,そのときの定積分の値を求めよ.
出典:九州大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
条件 を と読み替え、右辺の における最大値を求める。最大点が区間内に入るかどうかが で分かれるので、(1)(2) は二次関数の最大値問題になる。(3) は各 で最小の を選んだうえで、 を2つの範囲で最小化して比較する。
解答
(1)
条件(*)は、すべての について が成り立つことである。したがって と同値である。 のとき、 は上に凸でない二次関数で、頂点は である。 より なので、この頂点は区間 に入る。よって最大値は
である。したがって条件(*)を満たす最小の は である。
(2)
のとき、 において を考える。 なら であり、 なら頂点 は の右端以上にある。したがって、いずれの場合も での最大値は右端 でとる。
よって最大値は である。したがって条件(*)を満たす最小の は である。
(3)
条件(*)を満たす の積分は である。固定した に対して積分を小さくするには、 を条件(*)を満たす最小値にすればよい。
まず では を最小にする。微分すると である。したがって での最小は すなわち のときである。このとき であり、積分値は
次に では であり、これは が大きいほど小さい。よって での最小は のときで、値は である。
最後に なので、全体の最小は のときであり、その積分値は である。