九州大学 2001年度
後期・理系数学 後期 第3問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、関数、微分
- 解法
- パラメータ処理、極限計算、増減表
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 24〜28分
問題
集合S={(x,y)∣xy=yx,x>0,y>0}は,概略図に示すように,半直線L:y=x (x>0)および曲線C:y=g(x)上の点全体と一致する.これを参考にして,以下の設問に答えよ.
(1) 実数tはt>0,t=1とする.直線y=txと曲線Cの交点をP(x(t),y(t))としたとき,x(t),y(t)をtで表せ.
(2) 極限値α=t→0limy(t),β=t→1limy(t)を求めよ.
(3) 関数y=g(x)は単調に減少することを示せ.
出典:九州大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問
方針
xy=yx は対数を取って ylogx=xlogy にする。曲線 C 上で直線 y=tx との交点を考え、y=tx を代入して (t−1)logx=logt を解く。極限は y(t)=tt/(t−1) の対数を調べる。単調性は logx(t)、logy(t) を微分し、t−1−tlogt<0、t−1−logt>0 を導関数の符号で示す。
解答
(1)
y=tx とおく。x>0,y>0 なので、xy=yx の両辺の自然対数をとると ylogx=xlogy である。y=tx を代入すると txlogx=xlog(tx) である。x>0 で割って tlogx=logt+logx となる。したがって (t−1)logx=logt である。t=1 だから logx=t−1logt であり、x(t)=t1/(t−1) である。また y=tx より y(t)=t⋅t1/(t−1)=tt/(t−1) である。
(2)
まず logy(t)=t−1tlogt である。t→0+ のとき tlogt→0、かつ t−1→−1 なので logy(t)→0 である。したがって α=limt→0y(t)=1 である。
次に t→1 を考える。 t−1tlogt=t⋅t−1logt であり、logt)/(t−1)→1、t→1 だから logy(t)→1 である。よって β=limt→1y(t)=e である。
(3)
まず logx(t)=t−1logt である。これを微分すると
dtdlogx(t)=(t−1)2(t−1)/t−logt=t(t−1)2t−1−tlogt
である。t>0 では分母は正である。分子を A(t)=t−1−tlogt とおくと、A(1)=0 であり A′(t)=−logt である。0<t<1 では A′(t)>0 で、t=1 に向かって増加して0になるから A(t)<0 である。t>1 では A′(t)<0 で、t=1 から減少するからやはり A(t)<0 である。したがって x(t) は t の増加とともに減少する。
一方 logy(t)=t−1tlogt を微分すると dtdlogy(t)=(t−1)2t−1−logt である。分子を B(t)=t−1−logt とおくと、B(1)=0、B′(t)=1−t1=tt−1 である。よって 0<t<1 では B は減少して B(1)=0 に至るので B(t)>0、t>1 では増加して B(t)>0 である。したがって y(t) は t の増加とともに増加する。
つまり t が増えると、曲線 C 上の点は x 座標が減少し、y 座標が増加する。よって y=g(x) は x が増えると減少する関数である。したがって g(x) は単調に減少する。