九州大学 1998年度
後期・理系数学 後期 第3問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系(後期)
- 分野
- 指数・対数、積分
- 解法
- 定積分評価、極限計算
- 難易度
- 4 / 10 計算量 3 / 10 目安 15分
問題
関数f(x)=ex−e−xについて,次の問に答えよ.
(1) x=−1からx=2までのf(x)の定積分を求めよ.
(2) dj=1+mj−1とし,Gm=m1j=1∑mf(dj)とする.このとき,m→∞limGmを求めよ.
出典:九州大学 1998年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問
方針
(1)は原始関数 ex+e−x を使って定積分を計算する。(2)は dj=1+(j−1)/m、幅 1/m の和なので、区間 [1,2] における左端リーマン和として読む。極限はそのまま ∫12f(x)dx になる。
解答
(1)
f(x)=ex−e−x である。原始関数は ∫(ex−e−x)dx=ex+e−x であるから ∫−12(ex−e−x)dx=[ex+e−x]−12 =e2+e−2−(e−1+e)=e2+e−2−e−e−1 である。
(2)
dj=1+mj−1 であるから、dj は区間 [1,2] を m 等分したときの左端の点である。また係数 1/m は小区間の幅である。したがって Gm=m1∑j=1mf(dj) は、区間 [1,2] における f(x) の左端和である。よって limm→∞Gm=∫12(ex−e−x)dx である。これを計算すると
∫12(ex−e−x)dx=[ex+e−x]12=e2+e−2−e−e−1
である。
別解。指数の和として直接計算してもよい。 Gm=m1∑j=1m(e1+(j−1)/m−e−1−(j−1)/m) であり、これはそれぞれ等比数列の和である。m を大きくすると幅 1/m の長方形和になるので、上と同じく [1,2] の定積分に収束する。有限和の形から見ても、極限で得られる値は e2+e−2−e−e−1 である。