九州大学 1996年度
後期・理系数学 後期 第2問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系(後期)
- 分野
- 行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)、図形と方程式、三角関数
- 解法
- 座標設定、面積計算、三角比の利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 24分
問題
次の行列Aで表される1次変換によって.点Oを原点とする座標平面上の点P(1,1)が点Qに移されたとする.
A=(acosθbsinθ−asinθbcosθ)
ただし,θは実数で,a,bはともに正の定数である.
(1) 点O,P,Qが同一直線上にあるとき,線分OQの長さをaとbを用いて表せ.
(2) 3点O,P,Qが三角形をなすとき,その面積をSとする.a=23+1,b=23−1のとき,面積Sをθの関数とみてその最大値を求めよ.
出典:九州大学 1996年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
方針
点 P(1,1) の像 Q を成分で表す。(1) は O,P,Q が同一直線上、つまり Q が直線 y=x 上にある条件を使い、(cosθ−sinθ)2+(sinθ+cosθ)2=2 と合わせて OQ を出す。(2) は面積を行列式 21∣Qy−Qx∣ に直し、三角関数の合成で最大を求める。
解答
(1)
点 P(1,1) は、行列 A によって Q=(acosθ−asinθ, bsinθ+bcosθ) へ移される。すなわち Q=(a(cosθ−sinθ), b(sinθ+cosθ)) である。
3点 O,P,Q が同一直線上にあるとき、P は直線 y=x 上にあるので、Q も直線 y=x 上にある。したがって a(cosθ−sinθ)=b(sinθ+cosθ) である。
ここで X=cosθ−sinθ,Y=sinθ+cosθ とおくと X2+Y2=2 であり、同一直線条件は aX=bY である。よって X=bY/a として a2b2Y2+Y2=2 より Y2=a2+b22a2 である。
このとき Q=(bY,bY) だから
OQ=(bY)2+(bY)2=2∣bY∣=a2+b22ab
である。
(2)
三角形 OPQ の面積は S=21∣1⋅Qy−1⋅Qx∣=21∣Qy−Qx∣ である。ここで a=23+1,b=23−1 だから a+b=3,b−a=−1 である。したがって Qy−Qx=b(sinθ+cosθ)−a(cosθ−sinθ) =(a+b)sinθ+(b−a)cosθ=3sinθ−cosθ である。よって
S=21∣3sinθ−cosθ∣=sin(θ−6π)
となる。 θ は実数全体を動くので、∣sin(θ−π/6)∣ の最大値は 1 である。したがって Smax=1 である。