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九州大学 1991年度
文系数学 第1問

問題

行列について次の問に答えよ.

(1) を求めよ.

(2) 正整数に対し,を求めよ.

(3) とおく.このときを示せ.

出典:九州大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問

方針

(1) は,行列 の二つの列ベクトルを がそれぞれ何倍するかを直接計算し, の形にして を得る。(2) はその結果を 乗し,最後に を成分まで戻す。(3) は比 の漸化式を作り,偶数番だけを見るために2回合成する。 のとき,2回後の値が より大きく,かつ元の より小さいことを不等式で示して帰納法につなげる。

解答

(1)

の第1列,第2列をそれぞれ

とおく。まず

である。同様に

である。したがって

となる。両辺の左から を掛けて

を得る。

(2)

(1) より

である。したがって正整数 に対して である。ここで とおくと

である。

また

であるから,掛け算を行うと

となる。

(3)

与えられた漸化式は

である。 と漸化式から帰納的に分かるので, を用いると である。さらに2回合成すると

を得る。

まず である。いま とする。このとき

である。また である。したがって が成り立つ。

これを に適用すれば, ならば である。 から帰納法により,すべての正整数 について が成り立つ。