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九州大学 1990年度
文系数学 第2問(理系 第3問)

問題

4枚の硬貨を投げる試行を考える.表の出た枚数を,裏の出た枚数をとする.ならば右に1歩,ならば左に1歩進み,のときはその場にとどまる.

(1) 3回の試行の後,初めにいた場所から右に1歩進んだ所にいる確率を求めよ.

(2) 3回の試行の後,初めにいた場所から右に離れている場合の得点はとし,それ以外の場合の得点は0とする.得点の期待値を求めよ.

出典:九州大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問(理系 第3問)

方針

1回の試行を右 、左 、停止 の3状態に分類し、それぞれの確率を先に求める。3回後の位置は の個数で決まるので、(1) は合計変位が になる並びを数える。(2) は右へ 歩の確率をそれぞれ求め、得点を掛けて足す。別解として、1回分の変位を表す多項式を3乗し、正の次数の係数から確率と期待値を読んでもよい。

解答

(1)

4枚の硬貨で表が裏より多いのは、表が3枚または4枚のときである。したがって1回の試行で右へ進む確率は

である。左へ進む確率も同じく であり、停止する確率は である。

右、左、停止をそれぞれ と書く。3回後に右へ1歩の位置にいるには、 が並ぶ場合、または が並ぶ場合である。よって求める確率は

である。

(2)

右へ3歩の位置にいるのは3回とも の場合なので、その確率は である。右へ2歩の位置にいるのは が並ぶ場合なので、確率は である。右へ1歩の位置にいる確率は (1) より である。

したがって得点の期待値は

である。

別解。1回の試行による変位を指数で表すと、確率を含めた式は である。3回後の分布はこの3乗の各次数の係数で読める。正の次数だけを使えば、 の係数がそれぞれ上で求めた右へ 歩の確率になり、期待値も同じく と求まる。